ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

新宿インシデント

 

新宿インシデント [Blu-ray]

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年取ったジャッキーがアクションを封印してヤクザモノで芝居、という狙い所は大変よくわかる。ジャッキーを日雇いの不法滞在者にして、底辺始点から異文化に馴染んでいく様を描くのは構造としてとても正しい。天津甘栗屋台のエピソードなんかは、普通にとてもいい。

でもなー、下手に日本のヤクザものに近い場所を舞台にするからかしらないけど、お話が結構どうでもよくてなー。こういう世界観ならジャッキーが目の覚めるようなアクションをすると色んな出来事がなあなあで解決してもらった方が全然いいというか。そういう意味では竹中直人もミスチョイスって感じ。ってかシリアスな竹中直人ってパト2でしかみたことないのではなかろーか。

いやまあとにかく決着の付け方が「わっしょーい!」って感じで爆笑してしまう。それまで曲がりなりにも積み重ねてきた各所の軋轢やらなんやらが、無意味な銃撃戦で全部ポーンと放り投げられてしまう感じ。ってか新宿にアレだけ大量の石あります? 偶然性がストーリーを転換させるつくりって難しいんだなあと改めて思わされちゃったよ。

あとリアリティの作り方がかなり微妙で、兄弟分がゴリゴリのビジュアル系になって再登場してしまったのは本当に爆笑した。のだけど、多分アレがバブル前後の新宿を中国人の視点で捉えた姿なんだろうなあ。当時の新宿は全然知らないので、ああいう印象を持たれていたとしても納得してしまう。というかああいうわけのわからない町であって欲しいよね。