ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

フルスロットル

 

フルスロットル [Blu-ray]

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『YAMAKASI』に引き続いてのパルクールものだけど、これまさに『アルティメット』のリメイクなのね。デトロイトが舞台ってのはなるほどだいぶ納得感があるなあ。壁をつくるのも、フランスだとファンタジーだけど、なんかアメリカならやりそうかもとか思っちゃったり。そしてポール・ウォーカーの遺作でもあるのか。若くして亡くなったんだなあ。

作品の内容だけど、いやーホント『アルティメット』の脚本はちゃんとしていたんだなあとビックリした。後々考えれば色々辻褄が合わなそうなところを、テンポの良い演出でガンガン見せていく感じ。ヒロインがさらわれてから脱出開始までのあのスピード感はちょっと信じられないくらい素晴らしい。シンプルなシナリオなんだから、チンタラ段取りなんて踏んでらんないよね。

ただアクションについてはうーんもう一声って感じがするのも事実で、もう少し肉体の躍動でビックリしたかったなーとは思う。なんだかんだ面白いのって、あの壁の上をすり抜けるみたいな肉体のワンダーだよねえ。逆にビルからビルへのジャンプみたいな、あからさまにトリックがありますみたいな映像の見せ方をされると、えーそういうの見たいわけじゃないんですよ、みたいな気持ちになる。

YAMAKASI

 

パルクールの名前を知らしめたアレだけど、作品としてはだいぶどーしょーもないよな。OPのハッタリはちゃんと効いてるし、最初に7人の侍とか名前出してそれぞれのキャラ立てをしているのもイカしてる。さーてじゃあどんなワクワクドキドキがやってくるんだー!? と身構えたら本編がかなりユルユルな出来でウーンどーしてこうなったって感じ。っていうか冒頭でアレだけ期待させておいて、後のキャラの差別化がかなりテキトーっていうのがちょっと信じられない。そりゃあこの尺じゃ7人キャラをきちんと描くのは大変かもしれないけどさー、だったらもっと人数絞ってもいい話じゃん。

それじゃあアクションがすげーのかというと、うーんそんなにちゃんとアクションが撮れてるようには思えないんだよなー。もう少し肉体の動きを見せることに趣向があってもいいのじゃないかしら。ふつーに跳んだり跳ねたりしているだけで、特に面白味がなくて、うーんパルクールじゃなくてもいいんじゃないかなあ。『アルティメット』を見た時はかなり衝撃だった感じがするのだけれども……

あとはナンだ、延々後ろで流れる気の抜けたBGMはまじでどーにかならないのかしらねえ。映像と合わなすぎて本当に萎える。なんとなーくこのくらいの時代の作品に多い気がするのだけれども、私の気のせいかしらん?

ジョジョの奇妙な冒険 第1部 ファントムブラッド

 

ジョジョの奇妙な冒険 第1部 ファントムブラッド Blu-ray BOX<初回仕様版>

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このアニメ、クールで感想書くよりも部で感想書いた方が良さそうだよね。

一応原作も読んでいたんだけれども、遙か昔のことで内容はすっかり忘れていて、でもまあ見れば「あーはいはいあの台詞ね」みたいなのがガンガン飛んできて、うーんやっぱジョジョってすげーなーと思わざるを得ない。荒木先生の圧倒的な画力と特殊な言語センスがあるからこういう特殊な時空が成立するんだろうなあ。演出もそこら辺を利用するための特殊な作り方になっているっぽくて、それを愛と呼ぶかは難しいところって感じはするけれども、少なくともノリノリでつくってそうで見ているだけで大変楽しい。でも、一部からこんなに名言製造機で本当に大丈夫だっけ? むしろ最初にこれだけの言語センスが発揮できたからこれだけ長く続いてるってことなのかしらん? 記憶が朧気で全然断言できないのでこれから先が楽しみである。

話としてはいかにも週刊連載ってウロウロしていることが最高に楽しく、波紋の下りとかは微笑ましさを感じるよねー。突然始まる謎のキャラ立てのパワーが半端ない。しかし映像化で最高に生かしてたのはスピードワゴンの存在感で、まーわかってやってるんだろうけれども、声つきで出てきたらホント面白すぎて抱腹絶倒した。マンガ読んでるときはハイハイこういう役柄ねってスルーしていた感じがするからなー。

うーん、善し悪しはよくわからないが、少なくとも大変愉快なアニメ化であることは間違いないと思いながら追っかけておりますハイ。

レイダース!

Raiders!: The Story of the Greatest Fan Film Ever Made | Netflix

ティーンエイジになんかよくわからない天啓を受けて必死にあの大傑作『レイダース 失われたアーク』の再現ビデオを撮ってしまった男たちのドキュメンタリー。その大半が大学時代の前にDIY精神で撮られていて、しかしラストの飛行機のところがまだなのでそこだけちゃんと撮るため資金集めてあれやこれやする話。

ぶっちゃけると構成がだいぶタルい。レイダースを再現しようという志は大変ドラマティックだけれども、その点を除けば彼らは当然単なるティーンエイジャーなワケで、恋の鞘当てみたいなことを延々説明されてもあんまり興味は持てないよなあ。火付けエピソードみたいな過激なところをテキトーに摘んだら、あとはエンディングみたいに本編と比較画像を延々流してもらってもいいんですよ? という感じ。

まーしかしビデオがシネフィルに見つかって再評価されて感動するのも、あれだけの尺があったからではあるよなーとは思う。若気の至りが再評価されて感動しちゃうって、単純にお話の構造からだけいったら意味がわからなくて、だからそこには映画を捨ててドラッグやったり疎遠になったりのリアルな紆余曲折が必要だったんだろうなあ。

しかしエンディングのオリジナル映像を見て思ったんだけど、改めてスピルバーグの上手さはとんでもないよなあ。飛行機を中心に置いたアクションであれだけ面白い状況を作れる人って他にいる? いやー本当にすごい。脱帽。

物静かな男の復讐

The Fury of a Patient Man | Netflix

序盤は一体なんの映画なのかさっぱりわからなかったけれども、途中で主人公の出自がわかってから途端に全然違う感触の作品になりますね。物静かな男が突然別人になったかのようにも見えて、いやまあ狙いはわかるんだけどちょっとやりすぎ、な感じもしなくはない。だって後半は延々ザ・復讐を擁護不可能な角度からザシュザシュやるだけでしょ? 理屈はわからんでもないけれども、それに思いっきり乗れるかというと自分は正直ちょっとなー、という感じ。

とはいえ牙を剥くあの地下シーンの緊張感は大変よろしく、刺した後に無言で水を探すあたりの緊迫感がもう最高。おまけにジャージで脱出が滞ったりで、ああいうサスペンスをもっと期待してしまったのが悪かったのかもしれない。

しかし改めて振り返るとあの冒頭の長回しはなんだったんだろうなあ。めちゃくちゃ良く撮れているしストーリー的にもとても重要なシーンであることはわかるんだけど、そんな気張ったカメラで撮る必要ってなくないですか? 後半にそれを受けるようなスーパーアクションシーンがあるわけでもないんだし。あの冒頭で、作品にどうやって向き合えばいいのかを見失った感がある。

レジェンド・オブ・フォール

 

レジェンド・オブ・フォール [Blu-ray]

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タルい。スケールが大きいのとタルいのはやっぱ違うよねえ。テキトーにじゃかじゃか壮大な音楽が鳴って日々の暮らしを自然のなかでそれっぽく描写すればそれっぽくはなりますよね、という感じ。そういう構造で話を作りたいのはわかるんだけど骨組みばっかりで省略しているところに全然興味が持てない。っていうかブラッド・ピットに頼りすぎ。弟を失ったりでガッカリするのはわかるけど、それだからまー傷を負ってもしゃーないよねとひでーこと色々しちゃって、でもブラッド・ピットじゃなかったら絶対因果応報で酷い目に遭わなきゃならない話だと思う。っていうか嫁が可哀想すぎるでしょう。

まーしかしそんな放蕩息子が家に帰ってくるとやっぱり笑顔で迎えてしまったりするどーしょーもなさはまあ確かにあるんだよねーと思いもする。馬がドドドドドドドって帰ってくる過剰な演出も、見ているとやっぱちょっと頰がほころんじゃうところはあるんだよなあ。我ながらなんか納得がいかないぜ。

あとはなんでネイティブ・アメリカンの語りだったのかがよくわからない。というかこのタイトルもあんまり意味がわかってない。というか『レヴェナント』でもクマにやられて死と再生みたいなエピソードをやっていたけれども、あれってどういう意味合いがあるのじゃろうか。

THE 4TH KIND フォース・カインド

 

THE 4TH KIND フォース・カインド [Blu-ray]

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いやーモキュメンタリーは結構好きで今までも色々見てきたわけだけれども、まさか冒頭でこんな雑に現実と虚構の揺さぶりをかけられるなんて夢にも思わずびっくりしてしまったよ。品がなさすぎというか、冒頭からアンフェアに視聴者に嘘をつくスタイルで、オレは最初からだいぶ鼻白んでしまいました。

というかそもそもこの映画がアブダクションをテーマにしていることも知らなかったから、途中から突然宇宙人話になっていって大変爆笑するわけだけれども、これはやっぱりティーン前のおこちゃまには受けちゃったりするのかしらねえ。個人的には、あのギャグでやってるとしか思えない画面分割同時進行シーンが出るたびに「このギャグ笑えないんだよねー」って鼻くそほじっている感じ。ドキュメントって基本的には作為を極力剥ぎ取ってリアルに寄せるからこそ恐怖が生み出せるわけで、この映画の表現形式は作り手がどんな距離感で視聴者に向き合っているかが微妙すぎるよなあ。

まあそういう全体の構造を抜いたところで全然恐怖を感じられなかったのは一体何故なんだろう。みんなこれ怖かったのかしら?  アメリカに住んでいるとアラスカの飛行機でしか行けない田舎にものすごいリアリティを感じちゃうとかそういうこと? 自分は恐怖に対する感覚鈍いなーとは常々思うけどさー、それにしたってわからん作品でありました。