ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ザ・ライダー

 

ザ・ライダー (字幕版)

ザ・ライダー (字幕版)

  • 発売日: 2018/11/07
  • メディア: Prime Video
 

うーん良い映画なのはまーわかるんだけれどもどーもこう良い映画にしようしようという作意が強いような気がして好きになれない。もちろん構造として馬と人間の立ち位置を対比させてその狭間にある自分のこれからを問いかけるつくりなのはわかるんだけれども、その構造が余りにも露骨すぎるというか……兄に献身的に尽くすのは、彼が愛馬に対して献身的に尽くすのとパラレルで理屈としてはわかるのだが、しかしなんかなー、障害者に献身する主人公を作品の中心に据える事って、もうそれだけで警戒感を抱いてしまいますよね。あの環境で娘が男社会の中でノーブラで歩いている状況やら、スーパーに子供がやってきてヒーローと主人公に声をかける状況やら、うーん……やっぱダメだ。ストーリーに都合良く話ができすぎている。金の話もグリグリ圧がかけられているかと思えば、しかし決定的な問題には全くなっていないし……雰囲気だけ良い映画、はあるものの、そこにあんまり人間味が感じられてないんだろうなー自分は。もうちょい主人公に汚いところ見せてくれないとオレは信じられない。セックスでもなんでもいい。そういう人間的に共感できる部分、弱さの部分が、病気以外に存在しないと、オレはこの主人公の話に興味を寄せることができない、という感じがしょうじきしたのだった。

フレディVSジェイソン

 

フレディ vs ジェイソン(字幕版)

フレディ vs ジェイソン(字幕版)

  • 発売日: 2015/03/15
  • メディア: Prime Video
 

「バケモノにはバケモノをぶつけんだよ!」のサダカヤがいかにきっちり一般向けに作られているのかがわかる出来ですねー。

まあストーリーなんてわりとどうでもいい類の話であるだろうことはわかるんだけど、vsシーンはあんなノリでいいのだろーか。もうちょいアクションひとつひとつにアイディアがあっても良かったのではないかなーという気はする。謎のスロープでのやり取りが謎。もちろんふたりのがっぷり四つを見せてあげたいのはわかるんだけれども、別にそれぞれの能力を活かした駆け引きがあるわけでもなし、無駄に引き延ばしが図られている感じ。だったら燃える小屋でのぶつかり合いの方がよっぽど情念乗ってる感じになってたよなーと思う。それともあのくらいトホホでもやり合った方がいいというのが、ホラーファンの見方なのだろーか。

まーたしかにホラーファン向けのサービスとおぼしき設定満載っぽい感じもして、その時点でちょっと乗り切れんなーとなっている部分もあるのかもしれないとは思っている。中盤の一人一人となんかよくわからんけど仲間が脱落していく辺りとか、よくわからない精神病医院内部の美術とか……

 

ゲットバック 奪還

 

ゲットバック [DVD]

ゲットバック [DVD]

  • 発売日: 2019/07/03
  • メディア: DVD
 

DVDのジャケットに爆笑してしまう。全然こういう話じゃなかったでしょこれ……

え? これでおわり? ってのが正直なところ。冴えない男たちが銀行強盗にチャレンジしてわりと普通に大金を盗めてしまっているのが「えー? まじでそれでいいの?」って感じだし、後半の展開も超強引。っていうか出会い系のあのくだりはさすがにどーなのよ? ないでしょ……

普通こういう映画って、異常な能力を持っているが故に歪で社会からはみ出している人間たちが集まると、パズルピースがハマるように巨大な何事かを成し遂げることができて……という作りになると思うんだけれども、あえてその構造を外している感じだよねえ。妻に事実を告白して、さあなんの役に立ってくれるのかな!? と思ったら、単に「出会い系の好みがわかる」だったのはもうさすがに呆れた。

まー泥棒映画ということもあって、所々小粋に演出しようという意志があるのはわかるし、そもそもがそういうわかりやすいエンタメの形式を外そうとしてんだろーなーという感じもするんだが、だったらもっと過剰にやって欲しい。キャラなんかも入り口はまあまあ濃いのだから、もっと誇張してギャグテイストでやったら良かったんじゃないかなー。

ブレイキング・バッド Season1

 

連続ドラマってあんまり連続して見れない体質なんだけれども、まあさすがにこのくらいは見ておかなきゃダメだろーなーと思って再生しました。とりあえずSeason1。

なんか凄い賞を総ナメにしていてさぞかし凄いんだろうなーと思ったけれど、想像以上に地味。最初の2話の掴みは大変よろしくて、やっぱ下半身いきなりブリーフにしちゃうのは最高のエピソードだなーと思うけれども、そこから先が結構地味というか溜めが長くて、えーこういう話なの? という感じ。終末医療のドラマ確かに良くできてはいるけれども、まあかったるいと言えばかったるい。っていうか最初の数話の切れ味が他と全然違うよね。手コキオークションとか本当に素晴らしいし、首をロックする発想も素晴らしい。皿が割れるあたりまではすげーなーこれと思いながら見たんだけれどもなあ。単に嫌なヤツに腹いせで車破壊するあたりはもーいくら何でも厳しいでしょう。いやまああのクオリティでエピソード作り続けられたらたまらんわーって話ではあるんですけどね。

しかしあの金持ちさんとのエピソードがねー、ヤケに引っかかってしまいますねー。元同僚の富豪君のキャラもまあまあ良かったですが。息子君はもうちょいはっきりキャラ付けして上げてもいーのではないかなーと思います。あと奥さんはちょっと損な役割よね。もうちょいいい人に描いてあげてもいいよなあ……

判決、ふたつの希望

 

判決、ふたつの希望 ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

判決、ふたつの希望 ブルーレイ&DVDセット [Blu-ray]

  • 発売日: 2019/03/06
  • メディア: Blu-ray
 

うーんいやわかるよ。わかるんだけれども、ちょっと結末が楽観的すぎるというか、自分のトラウマと向き合うことで性格が改善しちゃったらそりゃ苦労はしないでしょうけど…直裁判のラストでみんなが和解みたいな空気になってしまったのは、説得力よりも先に都合のいい願望を見てしまって、どっちらけという感じでありました。いや、自分はこの状況の社会にそもそも余り実感が湧かないので、実際にこの映画の状況が身にしみている人たちにとっては、そういった都合の良い願望が叶う展開が必要なのかもしれないけど……あと、裁判官の父子の関係とかも背景の描写が少なすぎて上手く掴めず、ああいうところにも色々現実の背景がありそうだよなーとは思った。

いやまあ、やっぱりあの子が死なないのがね、この映画の題材としてはビミョーなところだよね。子供が死んでもこの和解はありえたんですか? この社会の状況を描こうとするなら、子供が亡くなってもなお、その両者が和解できるかどうかを描かなければならなかったんじゃないですか? という感じ。あと片方から奪った仕事はどーすんのよ。ノルウェーでもいくのかね。

だからやっぱり結構都合のいい「希望」が描かれた映画であって、しかしその都合の良さは、物語が果たす役割として映画があえて受け持った者なのだろうなあと思いました。

サーカス・オブ・ブックス

www.netflix.com

いきなりあのラリー・フリントとか登場してきてびびる。アダルト本を売る書店視点からゲイ文化の変遷を……という話かなーと思ったら、実はそれもちょっと違って、どちらかというと家族の絆を描く話に重きが置いてあるように思うのだった。まあ確かにエロ本屋の子供がどのように家族を形成しているかというのは、ちょっと下世話な興味も含めて、大変面白そうな題材ではある。インタビュワーに「君のお母さんは」みたいなやり取りがあるドキュメンタリーなんて初めて見たかもしれない。

とはいえやっぱりゲイ文化の状況を描いてはいるわけで、「ワセリン通り」みたいなディテールはやっぱり知らないと出てこないよなーと思う。あといかにエイズの流行がひどかったというのも、今から見ると驚きではあるよなあ。そういう時期を経て、ゲイへの偏見が強化されたのかーと納得する。

父親が有罪になるかどうかというのもハイライトのひとつだけれども、大統領が変わることで問題が解決してしまうのはうーんアメリカ合衆国! って感じでありますね。憲法修正第一条がドーン!! と叩き付けられる展開になるとはねえ……

あとクィアって単語がなんの注釈もなく使われているのはNetflix! って感じ。LGBTQって言葉はまだまだ日本じゃ一般的じゃない思うんだけど、そこでゴリッと入れて来るんだなー。

エルヴィスとニクソン ~写真に隠された真実~

 

いやーこれめちゃくちゃ面白かったんだけれども、これって多分オレが最近ベトナム戦争のドキュメンタリー見てるからだよなー。普通このくらいの社会情勢バックグラウンド描写だと、全然理解できないはずだもん。

ケヴィン・スペイシーのニクソンはなんか色々乗っちゃってなんかとんでもないことになってますね。やっぱり役者本人の背景を完全に排除して作品に触れることなんてできないよなーという諦めさえある。いやー、ホントにいいんですよお芝居が。まー後ろにニクソンのリアルな文脈が乗っかってるのもあるんだろうけどさー。実際に会う手前のカラテの下りの話とかマジ最高。

一方それに対抗するプレスリーももうとてもよろしくて、マイケル・シャノンが本当に素晴らしく画面に映ってる。激しい芝居は何もしないのに、こんなに吸引力があるのって、いやマジですげーことだと思います。ニクソンには強烈なキャラクターがあるからなんとなくキャラがわかるけど、プレスリーってあんまり理解できていないというか、ドーナツ食っててアブダクションされた都心伝説があってあと『ミステリー・トレイン』くらいしかイメージがなかったんだけれども、いやーこれはすげーわ。もうオレの中でプレスリーが完全にマイケル・シャノンだもん。

映画の筋としては、まさにタイトル通りと言うか、二大巨人がぶつかるとどうなるの? っていうハラハラドキドキを見せるだけなんだけれども、その積み方が大変よろしかったので、大満足です。ホワイトハウスでのやり取りなんかもう抱腹絶倒。いやまあ、本当に背景知識持っててよかったなーって感じですはい。