ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語

 

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語

  • 発売日: 2017/07/21
  • メディア: Prime Video
 

あー、そんな遠くない昔にテレビシリーズ見たけれども、どのくらい手が加わってる? というくらい自然な感じで見られたんだけれども、劇場版っぽい絵作りになってるから多分だいぶ手が加わったんだろうなー。

別にテレビシリーズが長いとか引き延ばしとかは全然感じていなかったけれども、まあ改めて見ると「コレこのくらいの尺が自然だよね」という感じで、中心を流れるストーリーの強さみたいなのをはっきり感じさせられるなーと思う。全体の構成で行くと結構後ろの方まで行っちゃっててアンバランスで、すると前半は「魔法少女たちのドラマ」としてまとめて、後半を「時間テーマのまどかほむらの物語」にするってことだよなー。まあ全体の仕掛けとしては確かに後半の重要性が圧倒的だけれども、前半のキャラクターたちの関係性の変化は必要最低限の道具立てでめちゃくちゃ上手く回してあって、うーんコレはコレで集中して見られるな……という感じ。

っつーかふつーの脚本だったらもうちょっと事件の伏線を張ったり場所を生かしたりすると思うんだけれども、魔女とのバトルは本当に言い訳で、あとは少女たちの関係性を描くことに全フリしてあるのまじですげーなー。あと見直すと、なんだかんだ「人間ではなくなってしまった」からこそ「ひとりぼっちを怖がる」という少女たちの物語にもなっていることに気付けてなるほどなーと感じました。

まーしかしこれ見れば良かったよなー最初から。

アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル

 

アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル[Blu-ray]

アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル[Blu-ray]

  • 発売日: 2018/11/21
  • メディア: Blu-ray
 

一応事件は記憶にあるけれども細かいところはよくわからなかったのでふんふんなるほどねーという感じ。まあドキュメンタリー風の作品でしかないので作品用に脚色してあるのは前提にして見なきゃならんのだろーけど。

なんつーか、アメリカンドリームって感じの映画だなーと思った。競争原理にインセンティブが働くのもまあ善し悪しだよなーと。もちろん金メダルを目指すくらいの競争原理に身を投じた少女の話ではあるんだけれども、それと同時に競争原理から取り残された人間の自己正当化の話ではあるよなー。このスットコ犯罪行為を見て、『ペイン&ゲイン』に感じた悲哀を思い出さずにいられるだろーか。

最後に「それでもこれが私」とトーニャが自己肯定をしてリングで戦い続けるところで映画は終わるけど、そこでファイティングポーズをとれない人間は、親のスネかじりながらピザコーラでも食ってろって感じになりかねないよなー。退避されてる人間像から、そういうのは感じてしまう。

いやまあしかし、ひとりの何物でもない少女がスケートを手にすることでトップスターに上り詰めることができるというドリームの部分は賞賛されるべきなんだろうなあ。問題はボトムとの格差があることで、その格差を乗り越えるために色々なものを犠牲にしなきゃならないのがしんどくて、じゃあボトムをきちんと底上げしようや、という話のようにも感じたのだった。

髭と猫耳

 

髭と猫耳 (星海社FICTIONS)

髭と猫耳 (星海社FICTIONS)

 

うーむー……異世界ファンタジーってこういうモヤッとした感じで今の時代戦えるのだろーか……おれ全然なろう系読んでないんだけれども、キャッチーさが髭と猫耳だけで担保できるのかどーかが全く想像つかん。けど感情移入対象も難しい構造であるのだから、まあ古くは『キノの旅』じゃないけれども、もう少し構造的にわかりやすいテンプレ感とか合っても良いのではないだろーかとは思いました。

あと差別問題を根底に敷いている志はわかるのだけれども、現状の問題があまりにもビビッドでエキサイティングでしかも色々考えることがいっぱい! という状況の中で、果たして解像度が足りるのかー? というのは大変疑問に思いました。というかこの世界における思想的バックグラウンドっちゅーか、人権思想がどうやって浸透しているのかとかがよくわからん。まあオレも公民権運動が起こる前の人権思想がどのように捉えられていたのかわかんなかったりはするのだけれども……。

各話の謎解きやキャラクター同士の関係性はまあさすがちゃんとしているなーと思わされたし、知的なあれやこれやの開放はなるほど納得って普通に面白かったので、構造とか構成を工夫できたのではないかしら……。

ハッピー・デス・デイ 2U

 

ハッピー・デス・デイ 2U [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
 

えー? ホラーものをやめてこっちのループものの方面にストーリーラインを持ってくるの? ぶっちゃけそんなに頭良く書けてる脚本じゃなかったんだし、やめた方がいいと思うよ……

という不安は的中していやーだいぶ良くないですねー。続編に当たってこっちに話を広げたいのもわからんではないのだけれども、平行世界の存在を示したことで、これ「我が儘な主人公が多数の平行世界に迷惑をかけつつ結局自分の世界が最も優れたものと判断する話」になっちゃっててまあ良くないですね。マジで良くない。完璧に主観の描写であれば、ああこの主人公が観測することによって別の可能性が消失しているのだな……という解釈になりますが、そうではないわけで、すると今まで主人公が「この世界とはもうオサラバだから」と考えてやりたい放題やってきたことが、全てそのまま別の平行世界では生き続けることになるわけです。まあひでーよね。

あ、あとひどいと言えば、あのルームメイト殺しちゃってどーすんの問題が残ってるのもひどい。っていうか前の感想で言い忘れたけれども、殺人未遂であることの証明ってめっちゃ時間がかかるので、普通に考えたら主人公の正当防衛ではなく殺人容疑かかってるところだよね。ふつーあの流れだったら、元の世界の朝に戻ってルームメイトの殺人自体を阻止する話にもっていくべきなんだけどなー。

うーん、やっぱりあまりちゃんとしてない話だと思いました。

 

ハッピー・デス・デイ

 

ハッピー・デス・デイ [AmazonDVDコレクション] [Blu-ray]
 

みんなゼイリブ好きね。映画好きの属性ならもうちょい最初から押せば良いのにね。「恋はデジャ・ヴ」知ってるんだったらもうループものの定型知ってるでしょ。「ファイナル・デスティネーション」とか言及しちゃってもよかったのにね。

ラストでテキトーに理屈を後付けしているけれども、1日から抜け出せないのがループのせいなのか死のせいなのかというそれとも両方か、みたいな作品にとって大変重要な部分がサックリ無視されて都合で話が進むので、うーんそこら辺を真面目に見るべきじゃないんだろうなあと思う。思うんだがしかし、だからといってホラー描写が怖いかというと全然そういうことはなく、うーんじゃあこれどうやって見れば良いのだろう。大学生の青春ストーリーとして見りゃ良いってこと? まあわからんでもないのだけれども、ラス前一週のアレがサックリチャラにされちゃって、うーん大変残念だなあと思う。一回性だからこそ生まれる決断の尊さが、どんでん返しをしたいだけのループ構造であっけなく反故にされちゃって、それを構造上回収できていないのはまあふつーに良くないよなー。

あとまあどう考えてもこの主人公がこの日に限ってコレだけ死ぬことには整合性がとれず、真犯人以外の超常的な力が関係していなければならないのだけれども、そういうあたりも全く触れられていなかったのもいやー全然良くねーなーと思いました。

オクトパスの神秘: 海の賢者は語る

www.netflix.com

いやー変な映画観た。ビックリした。面白かった。

『皇帝ペンギン』的なネイチャー映画いっぱいあるよねーあとNetflixは海のドキュメンタリー好きだよねーとか思いながら見始めたんだけれども、いやーこんな変な映画観たことないわ。つくりとしては動物の一生を描く基本的なフォーマットなんだけれども、そこに視点者というか人間側ががががっと割り込んでくるだけでこんなにもエモさが生じるとは全く思わなかった。エモいってよくわかんないけどこれはエモい。序盤に謎の人間側の自省があってクッソたるいなーと正直思ってたんだけれどもそれがラストであんなに聞いてくるとは思わなかった。いやーすごい構成の勝利。

だってアレがなかったら、良くある自然環境系ドキュメンタリーの「ふーん綺麗な光景ですね」で終わっちゃうでしょ。タコはまあ確かにワンダーだらけでオモシロ映像たっぷりとれるのはわかるんだけれども、ETした時点から「なんかすごいことが起こってるんじゃないか」って衝撃が走るよね。やっぱり異なる知性がコミュニケーションを行うところには無条件にワンダーがあるのだなーって感じ。そしてその交感が圧倒的な時間のスケール差によって引き裂かれるとか、うーんやっぱこれSFだわSF。

いやー、なんかめちゃくちゃ面白かったよ。ほんとにびっくりした。こういう題材をストレートに追っかけるだけでも、こんなに良い作品になるんだねー。

美女と液体人間

 

美女と液体人間

美女と液体人間

  • 発売日: 2014/07/01
  • メディア: Prime Video
 

うへーすごいなー。液体人間ってなんなんだ。こういう存在をホラーとして成立させる原爆への恐怖を思ってしまうよなー。だって普通もっといわれを作ったりしてあげなきゃ恐怖ってなかなか共感できないところじゃん。そこをこんなワケのわからんものと、あと圧倒的な特撮力で担保しちゃうんだからなー。すごいよなー。あとラストの運河が火で燃える描写って、やっぱり関東大空襲の記憶が裏打ちしてるんだろうなー。火炎旋風みたいなの巻き上がってたしなー。っていうか日本でああいう地下水路でアクションのある話ってなかなか見ないよなー。いやー、おもしろいなー。

あと映画として結構気合いが入ってて、その時代の風俗みたいなのが見えるのが大変良いと思います。街中で「めまい」みたいな尾行シーンがあるんだけれども、窓の外で流れていく街の様子を見るだけでも、その時代感に圧倒されるところがありますね。あとマフィアみたいなのがこういうリアリティレベルで描かれるのにもちょっと驚く。日本舞台でああいう描写をしても受け入れられる時代だったのだなー。

しかしまあ美女とホラー! って感じの映画ではあり、まあなんとストレートで欲望に正直なタイトルなんだろうと思いました。円谷特撮力が成り立たせている感じ。だって今見ても生理的に怖いものは怖いものね……