ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

最後のフェルメール ナチスを欺いた画家

 

ハン・ファン・メーヘレンはさすがに何度かエピソード見たので、今更このどんでん返しをされてもそんなにな……という感じ。法廷で絵を描くみたいなのも何度か見てるし。「ナチスの愛したフェルメール」は、贋作であることが理解できていても面白かった印象があるんだけれども、この作品は仕掛けがある程度わかってるからこそ、あんまりのれなかったなーという感じ。

まあでもテーマ的にはナチスへの協力者はみんな罪を負うべき! みたいなのが妻の行動と重ね合わさってるんだからそこをちゃんと見るべきなんだろうなー。そこの辺りを雑に見てしまったかもしれない反省。いやでもそんなにしっかりそこにのめり込めるような感じの描き方でもなかったような……

あの本を焼くくだりとかを見ても、やはりそういう罪の話であって、アイヒマンとか取り上げるまでもなく、そういう戦争の罪にどう向きあうかの話とみるのが適切なんだろうなあ、みたいなことを見終えてから思い返す。

へうげもの

 

いやー、以前から読まねば読まねばとは思っていたけれども、当然ながらめっちゃ面白いなー。でもこういう作品って大体「もっと早く読んでおけば!」と公開したりするもんだけれども、今回は全くそういうことを思わなかった。むしろもっとあとで読んでも良かったかもしれない。

というのも自分、あんまり日本史の知識がなくて、このマンガのエピソードを充分には拾えていない感じがあるんだよなー。織田信長の辺りはまあ何度かなぞったんだけれども、そっから先の秀吉家康に関してはちょっと心許ない。関ヶ原辺りもやや厚めに当たっている感じはするけど、この本ってかなり秀吉の部分が多くて、あーもっとちゃんと朝鮮出兵とか知っておくんだったー! という感じ。加藤清正とか一応地元に縁があったりするはずで、もっとそこら辺の文献に触れられていたらなあ。決して初心者向けではないというか、参照元のエピソードが知られていること前提のひねりかたをしているもんで、ホント知識欲を刺激されるつくりだぜ。

しかしまあ、ワリと序盤で巨人千利休が死んだときは「この後どうなるの!?」って心配だったけど、こんなに「交渉」を描いた作品とは思わなんだ。ここまで戦闘描写に寄らずに人を説得する経過を書いたマンガって、あんまり思い浮かばないよなあ。そしてまた、主人公がこんなにも固有の凄みを持つキャラになるとも思ってなかった。いやー、ほんとすげー作品だなこれは。

権利への階段

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ドイツ・ベルギーの映画なの? なんで? 謎……

まーなにはなくともヘレナ・ボナム=カーターの説得力がすごい映画だなーと思う。こないだ「なんで映画として語り直す必要があるのか?」みたいな話をしたけれども、この映画にはその意味をビシバシ感じるなあ。障害者を描く時に、ドキュメンタリーとして第三者の視点で描くだけではどうしてもこぼれ落ちてしまうものを、ヘレナ・ボナム=カーターがめちゃくちゃ効果的に見せてくれている気がする。ソーダの氷の入れ忘れを遅れて指摘するあたりとか、本当に感心しちゃったよ。

単純に映画としても、端々のシーンに品格みたいなのがあって大変良いよなあ。ヘレナ・ボナム=カーターは足に不自由を抱えている人物を演じているけれども、全編を通して階段の比喩がこれでもかというくらいリフレインされているのがとても良い。でもって裁判所の階段が、上告の暗喩になっているのも素晴らしいよねえ。そういう意味でいうと、サンフランシスコという土地の丘の上に、ヒラリー・スワンクの職場があって、車でスイーっといけちゃうのもまた意図した配置なんだろうなあ。あそこ結構印象的なカットになってたもんなあ。

サウンド・オブ・フリーダム

 

サウンド・オブ・フリーダム

サウンド・オブ・フリーダム

  • ジム・カヴィーゼル
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実話を映画にすることについて考えさせられる内容だったなあ。現実に起こった出来事がすでに衝撃的だし、それが充分説得力を持つわけで。ドキュメンタリーですでに説得力があるものを、こういう映画の形で語り直したとき、じゃあ何に力点を置いて? というのは考えるべきなんだろうなーと思った。正直筋書きはそんなにおもしろいわけじゃないし、主人公に強いインパクトがあるかというとそういうわけでもないし、うーん、微妙。単身ジャングルの奥地に潜り込んで脱出劇! というのは現実の出来事だから意味があるわけであって、ベッド下のいかにもなサスペンスとかあからさまに描かれても、逆に冷めてしまうよなあ……エンディングにちょっと流れる実際の映像の方が、もう全然説得力あるもんなあ。

あとラストで「妻の応援があったから」みたいなことを付け足すのってどうなの? 映画として語り直したとき、その一番良さそうなところを抜いちゃったのが全く意味わからん。絶対やるべきでしょ。

でもまあ、アメリカという国家にとって人身売買とペドフィリアってのがどれだけ身近な問題なのかというのを改めて感じさせられた気がする。ピザゲート事件とか、日本にいると正直ポカーンって感じだと思うんだけれども、こういう事件が実際にあるとなるとまた捉え方が違ってくるわなあ。

スパルタンX

 

スパルタンX(吹替版)

スパルタンX(吹替版)

  • ジャッキー・チェン
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待って待って待って! これってあのゲームの「スパルタンX」の映画版ってことなの!? まじで!? 全然「スパルタンX」じゃなくない!? ってかむしろ『死亡遊戯』が「スパルタンX」だと思って勘違いしていたよ! だからすっかり見ていたつもりでいたよ! まあおおらかな時代のファミコンゲームだったんだろうなー、みたいなことは思いました。

話についてはスペイン感を一生懸命出そうとしている感じなのだろうか。正直香港も結構ヨーロッパの意匠が入っているからそこまでいつもと変わった感じがしなかったというか……美女はアジア圏に異文化としてやってくるから美女として機能するみたいな側面があるんだなーと思った。まあ確かに思い返せば白人ばっかり出てきてるけど、いやでも精神病棟でおかしな人間として描かれるのはアジア人だけだとか、ちょっとバランスおかしいよなあ。暴走族もよくわかんなかったし……

ただまあ、敵が手下に至るまでなかなか強くて良かった。この時代のジャッキーのアクションはキレキレだなあ。肉体美も含めて眼福! という感じ。棒で城の壁をよじ登るアクションとか、そんなん良くやるわーと思うよ。

ひつじ探偵団

 

ひつじ探偵団

ひつじ探偵団

  • ヒュー・ジャックマン
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かなり評判が良かったと思うんだけれどもまあウェルメイドなミステリで楽しめました、というところかなあ。ネットの評判でちょっと期待しすぎてしまったところはある。だってミステリの定跡を使って羊が人間の事件を解決するわけでしょ? しかもキリスト教を絡めて羊のストーリーをやるわけでしょ? そこにはミステリ小説と人間社会に対する批判みたいなのが折り込まれているように思うじゃないですか。はぐれ者、マイノリティへの偏見みたいなレベルの暗喩で済ませて良いような話じゃないと思うんだよなあ。神の名の下に次々と人々が死んでいくが、ミステリ的にはその人々が匿名性を帯びた「誰でもいい」「顧みられない」死者で、それが自分たち羊の比喩であることに憤って問題を解決にかかる……とかまあそういう枠組みを期待してしまったよ。期待する方が変ですか? いやでも屠殺されるエピソードもあるんだから、そういうのにハメて見ちゃうなあ。

全然内容を知らなかったのでヒュー・ジャックマンが死んだときはまじでびびった。超ビビった。羊が探偵を始めた時はどうなることかと思ったけれども、まさかあの警察官をうまく使うとは予想できなかったなあ。でも真犯人の行動は結構違和感がないですか? 視聴者を騙すためだけに作られたパートとかがあるような気がして、そこはちょっとアンフェアっぽく感じたかなあ……

ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命

 

確かこのエピソード自体は他のドキュメンタリーで見たな。映画にはなってなかったんだっけ? 知ってる出来事だから「あれ? 見たことある?」ってなって思わずログを検索したぜ。

アンソニー・ホプキンスが実際の人物を演じているわけだけれども、雰囲気が似てて笑っちゃった。まあバチバチに似せる必要もないんだろうけれども、しかし人格って顔に滲み出るところもあるのかね。

エピソードとしては、やはり番組内での再会のシーンが感動ポイントだろうなあと思った。ドキュメンタリーを見たときも、周囲の人が立ち上がるシーンは大変良くて印象に残っていたが、この映画ではその手前で主人公を「後悔」させているのがめちゃくちゃデカイよなあ。彼の心残りはむしろ救えなかった子供達にあった、という点を経由することで、生き延びた人々との再会がさらに感動的になっていて……だからこそ、クライマックスのシーンがわかっていても感動的に思えるんだろうなあ。

あとあんな状況で良く無私の救出作戦を、というのはかなり難しいハードルだと思うんだけれども、ヘレナ・ボナム=カーターがいると「まあそういうことしそうだな」という納得感が生まれてしまって面白かった。