ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道

 

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道  (字幕版)

ウォーク・ザ・ライン/君につづく道 (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

うーん、このホアキン・フェニックスのホアキン・フェニックス感! ってかホアキン・フェニックスってほんとこういうちょっとイっちゃってる系のキャラやらせるとなーすごいなー。っていうかそういう役以外あんまりみた記憶がない。一方で、リース・ウィザースプーンもまあちゃんと張り合って素敵ですねー。舞台上でのやり取りはやっぱり彼女をめちゃくちゃ魅力的に見せちゃってもー、たまらんです。

ストーリーの内容はゆーてもまあいわゆるロックシンガーが成功とともにストレスでドラッグにはまって家族関係もひどくなっちゃって、というどっかでみたようなストーリー、なんですけどそこからまさかこんな着地をするとはなー。父親との関係性のトラウマを、愚直にあんな空気悪く描くところとか、真面目だなーとビックリ。でもなー、やっぱりラストのステージ上の愛の告白とかを逃げずにやっちゃうんだもんなあ。すげーなー。まあジェームズ・マンゴールドと言われて納得、ではあるか……

自分こういう音楽が挟まる映画って音楽パートが流し見というか、結構気を抜いて見ちゃうんだけれども、この話はちゃんと歌詞を読まなければなーと思わせる説得力がありましたね。普段から真面目にみとけよーという感じもしますがががが。

リュミエール!

 

リュミエール!(字幕版)

リュミエール!(字幕版)

  • 発売日: 2018/04/13
  • メディア: Prime Video
 

そりゃまあ汽車のエピソードは知ってますし、あと工場から出て来るヤツもみた記憶がありますけれど、しかし作品は全然見たことがなかった。っていうかそこら辺全然よくわかってなくてメリエスとかと混じっているのだった。良くない。

最初に映像を記録できる機械を発明したときに何を撮るのか、という点について大変納得感があって面白かった。最初はもちろん家族を撮ったりもするけれども、最終的にカメラマンを各地に派遣して珍しい景色撮らせるよねーそれは。日本が映ってて、当然ながら資料的価値がめっちゃあるのが納得。

あと最初から興行の側面があったのもなるほどなーと思った。やっぱりイノベーションは商業的に成立しないと継続性が生まれないよねえ。エジソンと対立するのも宜なるかなって感じ。そういう時代だもんねえ。

しかしまあ色んな映画技法が既に使われていて、プリミティブだからこそ技法そのものの強さを思い知らされる感じもします。カメラ目線とオーバーアクションの問題は、映像を撮るという出来事の特殊性を改めて際立たせてくれますよねー。あとやっぱりドリーはグッとくるものがあるんだなあと思います。前後に視点が動くだけで、まあこんなにも感動があるんだなー。そこにフレームイン・アウトがあるだけで、心はこんなに動くんだなー。すごいなー。

ゴーギャン タヒチ、楽園への旅

 

ゴーギャン タヒチ、楽園への旅

ゴーギャン タヒチ、楽園への旅

  • 発売日: 2019/09/04
  • メディア: Prime Video
 

やっぱ印象派の画家はみんな生きづらかったんだなー。というか、むしろなんでそんな生きづらい人間ばっかり集まるのか。いやまあ生きづらい人間が生きづらい人間どうしで集まって歴史上に残る変革を起こしたわけだからそれはすげー大変な出来事が起こってるんだなーと思う。しかしすごいなフランス。こういう人間を許容するバッファが社会にあるというのはチョー大事だなあと思う。選択と集中じゃ絶対できないだろ。

そしてまあタヒチが全然楽園でなくてしんどい。取り上げられている出来事は、まあその、場所を変えたってなんだった美女は寝取られるよねーというきわめてありがちな出来事でしかなくて、タヒチなんて地の果てまで行ったところで結局ゴーギャンはゴーギャンで、うーん生きづらい。あんなに地域の人とかとコミュニケーションとって自然と戯れてエキゾチックな体験があって、それでも結局自分の生きづらさからは逃れられないんだなーいやー。

んで、ゴーギャンのタヒチの絵ってみててもあんまりピンとこなかったのだけれども、この映画観た後だとやっぱり色んなものを感じてしまいますね。いいことなのか何なのかは良くわかんないですけど。

あとタヒチ、行きたくなりますね……もちろん映像の力なのはあるのでしょうけれども、漁のシーンとかなんか生活の喜びに満ち満ち溢れちゃっててもう……

86―エイティシックス―

 

86―エイティシックス― (電撃文庫)

86―エイティシックス― (電撃文庫)

  • 作者:安里 アサト
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/04/09
  • メディア: Kindle版
 

まーやりたいことはわかるしとても楽しくかけてていいなーとは思うんだけどまーちょっと題材が背伸びしすぎだよね。明らかにバックグラウンドにリアルな出来事が敷いてあるんだけれども、まあそれから綺麗にロジックを切り出してしまっているのがかなり食い足りないというか、むしろ現実のヤバいところを漂白しちゃってる感じでどーもしんどい。っていうか現実の方がよっぽどおもしれーよなーと思う。

いやでもその構図をラノベの図式に当てはめたときに面白さが生まれればいいだけの話じゃん? とかも思うんだけど、うーん、あんまり面白くなっているようには思えないんだよなー。別に自由とか人種とか肩肘張らなくて良くない? 無理してそういうの扱わなくてもさー、設定とバトル描写でまずやれば良いじゃん。ヒロインの方が身の丈に合わない抽象概念に振り回される度に、いやそれちょっと作意が過ぎて全然乗れないんだけどなー悲劇のための悲劇になってるもんなーと。

あとキャラはねー、ちょっとカッコつけすぎで、カッコ悪いところもうちょっとみたいよなーとは思うよねー。やっぱり魅力的なキャラクターには弱点が必要と小池一夫御大もおっしゃっていたわけですし。人間臭さが全然なくてどーもねえ……

もんじゃの社会史―東京・月島の近・現代の変容

 

もんじゃの社会史―東京・月島の近・現代の変容

もんじゃの社会史―東京・月島の近・現代の変容

  • 作者:武田 尚子
  • 出版社/メーカー: 青弓社
  • 発売日: 2009/01/01
  • メディア: 単行本
 

きっかけがあって読み始めたんだけど、うおーおもしれー。こういう本が読みたかったんだよって感じ。

月島、というか佃島のあたりで一番最初にネックだったのは「水」で、だからあまり人が増えなかったとかもうそこら辺から超面白い。そうそうそういう都市の成り立ちを知りたかったんだよー。

もんじゃの成立をきちんと区分けして、ことある毎にその違いを振り返りつつ、変遷を丁寧に追いかけたのも超好印象。事例を挙げつつ進めていく本って、散漫な事例の紹介になりがちだと思うんだけど、この本は芯の部分がしっかりしていて本当に読みやすい。読みやすいのマジで大事だと思う。壷の中から黄金が出てきた話とか、モチ明太がブレイクスルーだった話とか、個別のエピソードが面白すぎるでしょコレ。

マクロ視点を最初に抑えながらも、きちんとミクロの話を拾い上げていくのも素晴らしい。どのような立場の人がどのようにもんじゃに参入していったとか、なるほどなあと納得させられる。キャベツの貸し借りとか天かすの秘伝とか、あーこういう生きた細部が知りたかったんだよなーとホクホクしながら読み進めました。

ってか、これを読み終わってすぐ思わず月島行ってもんじゃを食べちゃったりしましてね。我ながら単純である。

欲望の名画

 

欲望の名画 (文春新書)

欲望の名画 (文春新書)

  • 作者:中野 京子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2019/08/20
  • メディア: 新書
 

こういう本は物理本だと「うおー」と思うのだろうけどKindleだとまあふつーのデータだからなー。タブレットで読んでるからサイズ的にも見てるものは変わらんはずなのに、うーんなんか感動が……というのはちょっとある。

謎解きをガンガンしてくれるのかなーとちょっと期待したのだけれども、まあ色々シリーズが出ているからかもしれないけど、有名画家の作品であってもそんなにメジャーどころには行かなかったりしてうーんと言うのはある。まあドラクロワの絵みたいに謎解きをほっぽって当時のフランス概況とかずらずら並べられても困るしなー。でも後半は結構歴史的なバックグラウンドが並べてある内容になっていて、序盤のこれはなんの象徴だとかガンガンやってもらった方が面白かったかなー。あ、でも自画像を描かない画家が少ない、というのはなかなか面白情報でした。フェルメールはだからあんまりイメージ湧かないってのもあるよねえやっぱり。

まあでもしかし、何かに集中してフォーカスするのではなく、絵画をネタにした四方山話という観点ではまあ楽しく読める本であった。世界史学んでてよかったーという感じ。シリーズをもうちょっと追いかける気にもちょっとはなりました。

 

 

チャーチル ノルマンディーの決断

 

チャーチル ノルマンディーの決断 [DVD]

チャーチル ノルマンディーの決断 [DVD]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2019/03/27
  • メディア: DVD
 

こないだゲイリー・オールドマンのチャーチルをみてなるほどなーって感じだったのでこれも見てみた。まーアレもなかなかシブくてしんどい話だなーとは思ったけど、こっちはさらにしんどいしんどい。人間チャーチルを人間くさく描いてる作品であって、自分も知っている偉人ではあるけれど、そりゃまあ確かにあの性格ならこういうふうに捉えられるのだろうなーと思った。っつーかこのタイピストってあのタイピストだよねーやっぱり。

話としてはもうクッソしつこくチャーチルのダメなところ? いやまあそう判断できるのは結果を知っている自分だから言えることだけど、まあとにかくそういうチャーチルの葛藤を延々描いている作品であって、大変辛い、のだけれどもそういう辛さが必要な作品なのだろうなあ。神に雨を祈りだしたところとか、あの突き抜けた情けなさ、というかなんというかは、ここまで積み重ねないと出ないのだろうしなあ。そういう、史実としての正解と、倫理的な葛藤の上で、延々綱引きをし続ける作品。

でもってラストシーンの浜辺、普段なら別にどーとも思わない一言なのかもしれないけれど、ドキュメンタリーでチャーチルの絵をみちゃってるからちょっとジーンときちゃいますよねアレやっぱり。こういう決断を強いられ続けた人間が日曜画家としてああいう素朴な絵を描いたんだなーと思うとねー。