ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス

うーん、だんだんめちゃくちゃになってきたな……

そもそもこの「反乱の象徴になってしまった主人公」というのを描くのは大変だよなあ……組織と組織の間で揺れ動くひとりの女性がいて、しかし彼女はふたりの男性の狭間で揺れ動いている、という構図なんだけれども、それが全然対応関係にないというか。レジスタンス側の理念みたいなのが全然見えなくて、「民主主義」みたいなのをちょっぴり標榜していたりもするけれども、正直観ていて全然よくわからんよなあ。かなり全体主義っぽい体制でもあるし、その主義主張の違いがよくわからん。

「戦争が起きたのはお前のせい」って責任を押しつけるロジックも、まあこういうときのもっともベーシックなヤツで全然小物だし、それが主人公の苦悩と関わってる感じがだいぶ薄いし……もし本当に彼女のせいと思わせるんだったら、病院の爆撃をもっと自責させるべきだよなあ。現状あまりに都合のいいストーリー展開で、見ていてだいぶ辛かったです。後半の爆撃やら反撃やらのパートは、主人公がおいてけぼりで全然乗れないし、いやー、全体的にキツいなあ……まあ、演説によって政治体制が動くと信じているというのは大変伝わってきて、それがフェーズがシフトしたというコトなのかも知れないけれども。ファッションが重視されているのも、なるほどセイジってそういうことなんだなあとは思いますね。

ゴールド: 金と人間の文明史

 

ゴールド: 金と人間の文明史

ゴールド: 金と人間の文明史

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面白いは面白いんだがくっそ長い。チビチビ読んでたら完読までめっちゃかかってしまった。

人類の歴史と金の関わりを書いた力作……という感じなんだけれども、いやー、やっぱり金って厄介すぎて良くわかんねーなー。「価値」というのがどこから創出されるのかというのがマジでよくわかんねぇ。「金本位制」というのはそういう意味で直感的にめちゃくちゃわかりやすかったし、それに政治制度が固執するのもまあよくわかるよなーとは思う。金と銀が並列して基準になっていた時代は、そのわけわかんない状態で経済なんて成立するの? と思うし。っていうか今の金を価値基準としない経済体制が出来上がったのは驚くほど最近の話だし、こういうスケールで考えるとドルが基準となった経済なんていつまで続くかわかんねえな……というのはすげえ説得力があるな。

全体的にダラダラしてまとまりに欠けるところはあるような気はするけれども、個別のエピソードは面白くて大変良い。というかニュートンの話とかは思わず笑っちゃうよねえ。やっぱり人間としてめちゃくちゃ面白いよな、ニュートン……

それにしても、国家間の金の貸し借りはホントワケがわかんねーな。もっとゆっくり読むべきだったのだろうけれども、むむむむむ……

ビートルズとインド

ジョージ・ハリスンがインドに影響を受けて……というのはさすがにオレでもしっているけれども、もう少し深く知りたかったので再生。

でもまあ、改めて考えるとそもそもインドってイギリスの植民地だったわけだよねえ。リバプールだって貿易港としてインドとは因縁浅からぬ仲だったわけで、それでもここまで他文化の音楽がシャットダウンされていた、という当たり前の事実にハッとさせられるよなあ。だからこそ、ビートルズがインド音楽のニュアンスを取り込んだのがセンセーショナルだったのだろうけれども……

でまあ、その逆もまた然りで、日本に住んでてビートルズフィーバーを聞いたことがあるから違和感ないけれども、インドでも同様のことが起こるワケだよなあ。和製ビートルズ、みたいなムーブメントは起こって当然なわけだ。

インドのヨギが女性関係・金銭関係を怪しがられる……というのはいかにもありがちなストーリーなので、後半の流れは納得、というかむしろ和解する方が驚きみたいな所はある。まあどう考えてもうさんくせーよなー。ただまあ、今持てはやされるメディテーションとかマインドフルネスは、ここら辺の流れにあるんだなあ、と思うとどういう風に捉えていいのかよくわからなくはある。あと『ミッドナイト・ゴスペル』でドラッグと禅の関係とかが語られていたと思うけど、こういう背景を考えるとまあ当然なんだなあ。

ウエスタン

 

ウエスタン [Blu-ray]

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  • クラウディア・カルディナーレ
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なんか知らんけどつい再生してしまう……たぶん3回目かな? 4回目?

いやはや、今改めて見ると全然受ける印象が違うなあ。セルジオ・レオーネの激シブの演出とモリコーネって感じの音楽で、うおーすげえおもしれーって見たけれども、改めるとやっぱりこれアメリカっていう国を通じて時代の移り変わりを描いたスケールの大きな話だったんだなあ。ようやく客観的に見られた感じが、する。いや、今までなにを見てたの? って感じではあるけれど。やっぱりアメリカについての知識がグッと深まったんで、鉄道敷設なんかに対する認識が全く違うというか……

でまあ、改めて見ると本当に尺の感覚がおかしい監督だなあとは思う。これだけクッソ長い尺の採り方なのに、言葉が極限まで刈り込んであって、なのに全然緊張感が保たれるというのは、うーん、やっぱりすごいなあ。もちろん少ないセリフが気が利きまくってて期待感がクソ上がってるのもあるのだろうけれども、同時にセリフがなくても面白い映像になってるのがデカいよなあ。鉄道の屋根に意識を向けさせておいて下に張り付いているシャイアンとか、素晴らしすぎて降参です。あとモリコーネのスケールの大きな音楽も良いけれども、効果音もめちゃくちゃ印象的に使われている作品だよなあ。ハーモニカが印象的だけれども、フランクの前で最後までハーモニカを吹かないのも最高にいい。演出で語るってのは、こういうことだよなあ…

フック

 

フック (字幕版)

フック (字幕版)

  • ダスティン・ホフマン
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ここしばらくスピルバーグのこの時代のあまり評判の芳しくない作品を立て続けに見たけれども、いやー、安心するな……今一定以上のクオリティを連発してハズレのないスピルバーグも、こういう失敗を積み重ねてきたんだなあ、という感じ。

美術なんかはすごくて、うおーめちゃくちゃがんばっているなあと感心するけれども、それがストーリーに全然結びついてないのはひどいよねえ。水没してからしばらくのパートはホントガッカリした。これだけしっかり異世界を創造したんだから、それでなにをするかこそが大事なのに……そういう意味では、「タンタンの冒険」のCGの自由度は、めちゃくちゃハマってたんだろうなあ……

なんというか、お金をかけてセットを作ったんで、あとはテキトーによろしくお願いします! という感じだよねえ。最初のティンカーベルが出会うシーンは、光源によっての表現が大変面白かったけれども、そっから先は全然感心しなくて……スケボーとバスケが流行ってるから子供向けに入れておこう! みたいな雑さが嫌。

かといってストーリーが面白いかというと全然そうではなくて、一番見るべきパートであるフック船長の復讐が、全くグッとこないのは、心底ガッカリしてしまったよ。年老いていくヒーローへの復讐に執着する悪役って、それ、最高の立て付けじゃん! なんでこうなるの? 思いつきみたいに差し込まれるティンカーベルの大人のシーンもそうだし、いやー、もっとストーリーなんとかできたでしょ…

Qアノンの正体

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あー、これはめっちゃおもしろい。U-NEXTにわざわざ入り直した甲斐があったわ。マジで今見た方がいい。

Qアノンの登場の裏にはどのような背景があったかということをしっかりと説明していて、8ch→4ch→2chと連なる匿名掲示板の状況や、アノニマス・ゲーマーズゲート・ピザゲート事件みたいな、今までのネットの問題の流れがざらっと掴めるので、そのパートを見るだけでも絶対にした方がいい。アメリカでは言論の自由とヘイトスピーチのような公共性の問題が、ネットでは常に起こっていたのだ……みたいな感じがようやく線になって掴める。これだけでも素晴らしいし、翻って日本じゃ西村博之が賠償金踏み倒してデジタル庁や金融庁とコラボとかやっていて、おいおい公共性はどこ行ったんだお前? みたいな気持ちになる。閑話休題。

でもまあこのドキュメンタリーの面白いところは、そうやって抽象的・公的な視点を担保した上で、ジム・ワトキンス、ロン・ワトキンス、そしてフレドリック・ブレンナンという3人の人間の私的な側面を追いかけながら(ソープランドの話まで!)、Qの誕生、陰謀論の広がり、コロナの発生から合衆国議事堂襲撃事件までの時間を追体験できるような作品になっているということで、いやーこれマジで歴史に残る作品になってると思うよ。本当に価値のあるドキュメンタリーになっている。言論の自由を信奉していたフレドリック・ブレンナンが、ヘイトスピーチに心を痛めて転向し、国外逃亡をするくだりは、インターネットに起こっている問題を象徴するような展開だし、政治的な主張を積極的に行いだしたロン・ワトキンスとの最後のインタビューの緊張感なんかは下手なサスペンス・ミステリよりよっぽど面白い。ジム・ワトキンスが合衆国議事堂襲撃の現場にいるところとかも合わせて、ほんと、よくもまあ取るべき映像をきちんと撮ったなあと感心させられる。マジで見るべし。

NETFLIX/世界征服の野望

 

知らなかった……NetflixってDVDレンタルのサービスからはじまったの? まじで? いや、オレ、かなり初期から「ぽすれん」みたいなサービスをガンガン使っていたので、Netflixも似たようなことをやっていたと聞いてかなりショックを受けた。確かにいわれてみれば納得……いやでも待てよ、よく考えたらぽすれんみたいなサービスが動画配信サービスに移行するってそれはそれでめちゃくちゃやべーぞ。しかも世界一のネット配信プラットフォームになるんだぜ? やっぱり繋がんなくても当然だよね。

でまあそういう観点だったから、個人的には「DVDレンタルサービスからどのようにして配信プラットフォームへの転換が可能だったのか?」という点をめっちゃちゃんとやって欲しかったんだけれども、そこら辺がヌルッと移行してしまったのが残念かなあ。映画自体は「打倒ブロックバスター」という印象がめちゃくちゃ強い。本来、社長のリーダーシップがいかに発揮されて、それが組織にどのように影響したのか、Netflixの風土はどのようなものか……みたいなところが知りたかった。

という不満がめちゃくちゃある一方で、まあしかし配送センターがいつのまにかできているのを見て、「あーそこら辺は普通に対応できた会社なんだろうなあ」というのもちょっと思った。Amazonの配送センターのイノベーション……とまでは行かないんだろうけれども、そういう技術に対しての認識が強くあった会社だった、ということなんだろうなあ。