ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

クロコダイル・ダンディ2

 

クロコダイル・ダンディ2 [DVD]

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NY地下鉄パートで日本人観光客が「クリント・イーストウッド!」って言ってて爆笑せざるを得ない。オレもうっすらそう思ってたもん。

前回とは逆の構成でありますが、やっぱり異文化の接触がこのシリーズの大きな魅力だったのだなーということを痛感させられます。今回は前回と逆にニューヨーク→オーストラリアと移動するけれども、勝手知ったるオーストラリアに戻ったときの緊張感のなさが半端ない。あそこでオーストラリアの風土に翻弄されるギャングを描いたところでなんの利益もないのはわかっているけれども、もう少し異文化とのすれ違いであーだこーだあったほうが良かったんじゃないかなあ。ニューヨークパートの犯罪組織との戦いも相棒キャラでなんとかもってる感じだったしなあ……というか、かなりドキドキしそうな話の入りだったのに、みんなで屋敷に特攻して奪還してとりあえずオッケー、というのはどうなんだ。クロコダイル・ダンディっぽいといえばクロコダイル・ダンディっぽい感じもするけど。うん。

まー異文化とのギャップで見せることを考えたら、正直オープニングでダイナマイトで釣りしている場面が一番面白かったかもしれないなあ……。

世界で一番ゴッホを描いた男

 

世界で一番ゴッホを描いた男 [DVD]

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うっわーめちゃくちゃおもしれー。

やっぱり舞台が中国深圳なのがもう抜群に良くて、経済が一気に成長している地域で地方から出稼ぎしに来た人間がグローバリズムに巻き込まれて手工業でゴッホの複製を量産している、という状況がまず大変良い。機械製品とかじゃなくて芸術作品、しかもずっと売れない絵を描き続けたゴッホの複製、というのがもう最高。今の中国で撮られるべくして撮られたって感じ。そもそも絵画というのが模倣からスタートするものであるし、そういう意味では題材として後期印象派のゴッホが選ばれているのもまあ納得感がありすぎる。深圳のミニチュアの観光名所に行った後ガチのパリのエッフェル塔を見に行くとか、そこら辺の作意からして自分が何を撮っているのかがバッチリわかっているよなー。オリジナルの絵が描けるだろうかっつってから地元に戻ってばあちゃんの肖像画を描くとかも、もうほんとズルい。

まあ後半で本物に出会って衝撃を受けて、オリジナルの作品を描く決心を得るに至るみたいな流れは、ウーンさすがにドキュメンタリーとしてはできすぎだなあと思うものの、強力なストーリーではあるものねえ。

サラリーマン・バトル・ロワイアル

 

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ジェームズガンが脚本なのね。

まああの演出力とかがあれば成立したのかなーとも思うんだけど、ちょっと演出プランに欠けてる感じがするかなあ。それぞれの役割はしっかりしてるし展開もちゃんと段階を踏んでいるしで別にそこまで悪い感じはしないんだけど、ホワイトカラーが異常な状況に放り込まれて殺し合いをする、という面白さが余り出てない感じがするなあ。

あーでも脚本的にももうちょっと社長をうまいこと扱って欲しいという気持ちはあるかしら。最後の最後で一応巨大な実験の一部として扱われていたことが示されるのだし、そういう大枠を知っている……とまでは行かなくとも、勘づいている立ち位置でも良かったのではないかなあ。今だと単に冷酷なおじさんって感じでしかなくて。どうせだったらあと1人死者が足りないタイミングで自分の頭を撃ち抜くとか、そういう死に方してくれちゃっても良かったんだけどなあ。

あとまあ、体に爆弾埋め込んで言うこと聞かせる系の立て付けは、別に閉鎖状況作らなくてもいいんじゃね? という感じがしちゃうよね。そこはもう少しシナリオ的に工夫できるところなのかもしれないなあ。

宇宙戦争: ゴライアス

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マレーシアのアニメーションSF映画!? マジかよ!!

ウェルズの『宇宙戦争』を下敷きにしてある作品なんだけど、舞台はそれから時間が経ってサラエボ事件のタイミング。宇宙人の技術を使って科学が発展したスチームパンクで、セオドア・ルーズベルトがガンガン前線で戦ってたり、ニコラ・テスラもバッチリ出てきたりで、なるほどこういう外連味は悪くないなあと思う。火星人という共通の敵が現れたことで全体主義に傾いている街の美術とかはとても良いですね。

しかし見た目は良いのに内容的には全然納得感がないのが非常に残念。トライポッドの技術応用で戦車も3本足で、とか一瞬カッコいいとは思うけど、前進している姿を見ると全然合理性がわかんなくてだいぶゲンナリする。そこら辺に突っ込むのは野暮? いやしかし、サラエボ事件で帰国命令があるのに、なんか良くわかんないけど流れで「オレたちは火星人と戦うぜ!」って祖国を裏切り命令違反しちゃう軍人とか正直ちょっとないですね。単純にストーリーがすごく稚拙。そもそもセオドア・ルーズベルトがあの位置でアクションする意味が全くわからない。

かといってアニメとして面白いかというとそっちも全然……って感じだしなあ。まあ頑張って創ってはいるのだろうけど。

ベルベット・バズソー: 血塗られたギャラリー

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あーこれホラー映画か。オレ殺人事件とか起こるだけかと思ったから、急に超常現象とか起こり始めて「え? え? え?」となってしまったよ。しかしこの、「実はなんでもアリの世界観だった」という世界のルールが変わったときのガッカリ感って一体何なんだろうなあ……理屈で言えば、当たり前と思っていた世界が実は違うルールに支配されていたことがわかる箇所って、ゾッとするしホラーの醍醐味になりそうなところだと思うんだけれど。もう少し登場人物に共感してストーリーを負ったらまた感じが違うのかしら?

しかし内容は全然乗れなくて、まあしかしそもそもホラー映画が全然面白いと感じられない人種なので仕方ないよね。色がぐおーって床を這って浸食して、それが怖いとか本当に思うのだろうか? うーん、理解できないぜ……ラストの繰り返すオチとか、いやわかるけどホントどーでもいいやとしか。

ただ最近絵画とかアートとかの作品にガンガン触れているので、そういう意味では特に現代アートを取り囲む空気なんかが描写されているのは良かった。っつか批評家の解釈ひとつでとんでもない額が動いてしまう世界っちゅー方が、下手なホラーより全然怖くないですかねえ。

ポンペイ

 

ポンペイ(字幕版)

ポンペイ(字幕版)

 

こういう近年の史実ベースのスペクタクル映画って外れが多い印象だけど、この映画は創造したよりはちゃんと見られて良かったなあと思いました。いやーまあちゃんと面白いかといわれると色々中途半端ではあるんだけれども。

そんなにスケール広げることなく奴隷と恋愛をベースにちゃんと展開をエスカレートさせていくんだけれども、その先にはポンペイの爆発という不可避のディザスターが待ち受けているという構造は、まあ悪くないとは思うんですよね。奇を衒わず人間も増やしすぎず役割もわかりやすく割り振って、うん、すごくちゃんとしてる。はずなのに、最後の着地でズコー! と変な笑いが漏れちゃうよね。いやまあやりたいことはわかるけど、わかるけど、それ本当にオチとして成立してるのかー?

しかしディザスター部分の表現だけでも結構満足するところはあるよね。なんだかんだ山が噴火するってすげーんだなーと思う。津波表現はえ? って感じもするけれど、城壁使って津波を停めて、みたいな嘘のつきかたはエンタメとして全然悪くないと思います。

まあそれにしてもちょっとヒロインがもう少し可愛くてもよいのかなあとは思いました。灰まみれになるとちょっとさすがに……みたいな感じになってしまったのだった。

何も変わらない: ハンクとして芸術家の魂

 

いやー、すごいんだけど……すごいんだけど……ドキュメンタリーとしてはだいぶ散漫というか、もう少しちゃんと構成とかしてあってもいいんじゃないかなあ……っていうか一応映画なんだしインタビュー時にあんな音割れしてるのも正直どうかと思う。せっかくの題材なんだしもうちょっとこう……ねえ……

まあニューヨークのアート界に盛り上がりがあって、アパートに有名人がガンガン住んで、みたいな時代の空気があったんだなあということや、そこできちんとアーティストが食える素地が創られたんだなあというのはなるほど納得。そういえばこの間そこら辺の話をクローズアップ現代+とかでもやってたなーとか思いながら、90間近の爺さんが稼ぐことのできる環境があるのは素直にすごいと思った。

でもねー、やっぱりもう少しきちんと切り口を創って欲しいよ。そりゃまあ老いていく肉体を抱えながら仕事を続ける独身男の姿は心を打たれるけどさー、もう少し読ませるべき物語とか創ってあげても良かったんじゃないのかなあ。