ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ウォリアーズ

 

ウォリアーズ (字幕版)

ウォリアーズ (字幕版)

  • 発売日: 2013/11/26
  • メディア: Prime Video
 

またこの時代のニューヨークを舞台にした映画だよ! いくら何でも集中しすぎてて笑う。

話としてはまあどーしょーもないと思うし、映像もまあこの時代見せるところでスローモーションがんがん使うよねーとかそういう感想が先についちゃうし、面白いかといったらうーんって感じになる。でもまあべつにこの映画はそういうのどーでもいいや、うん、満足満足。OPで各地区から有象無象の悪たちがそれぞれのチームの衣装で集まるところを見るだけで、うんこれ本気でお腹いっぱいでしょ。オールオッケー。あの荒削りなドキドキ感ってなかなか出せないよなー。すごい。

でもって地下鉄がやっぱりよくて、背景にグラフィティ文化があるのはもちろんなんだけれども、やはり地図がそれぞれのチームの縄張りを明確にする役割を果たしていたんだなーというのがよくわかる。ここら辺の肌感は大事だと感じました。

ゴッホ 真実の手紙

 

ゴッホ 真実の手紙(字幕版)

ゴッホ 真実の手紙(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

BBC制作で、映画ではないのかしら。今までゴッホをテーマにした作品は色々見てきたけれども、改めて考えるとテオとの手紙が動かぬ証拠としてあるからこそ、こんなにこの性格のゴッホが深掘りされるんだよなあ。普通に考えたらもうちょい人物の解釈の幅とかありそうなもんだと思うんだけど、ここまでマメに手紙書かれるとああいう創りにならざるを得ないよなあ。

内容的には今まで色々聞いたことのある内容だったけど、あのカーク・ダグラスのロウソクの火に耐えるシーンはやっぱりちゃんと元ネタがあるヤツだったのね。驚いたような、納得したような……ハーグから印象派に触れる転換のあたりとかも、大変わかりやすく追ってあって良かったです。できればもうちょい有名絵画とそれに関わる手紙とかも見たかったけれども、まあそうそう内容の解説があるわけでもないだろうしなあ。

しかしまあゴッホをベネディクト・カンバーバッチが演じているのが終始面白くてなー。この人ほんとこういう変人天才キャラクターの役割似合うよなー。苦悩するカンバーバッチがたっぷり見れるだけで、結構お腹いっぱい満足って感じではありました。

打撃王

 

打撃王(字幕版)

打撃王(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

そこで……終わるのか……そうか……そうなのか……ルー・ゲーリックがALSで引退した話は確かどこかで知っていたと思うんだけど、なんというか、それでもなお結構衝撃的な話だなー。

いくら愛されていたって、いくら夭折したからって、こんなに良い人間として描かれるのはやっぱ並大抵のコトじゃないよなー。ベーブ・ルースはピッチャーと二刀流でわかりやすくメジャーリーガーって感じで、ルー・ゲーリッグは一緒に語られてもいまいちどんな選手かわかんなかったんだけど、ここまで持ち上げられるだけの選手だったのか。でもってラストスピーチはズーンとくるなあ。そりゃまあこのジャケ絵にもなりますわ。

野球選手をテーマにしてはいるけれども、野球っていうよりはむしろ家族の映画で、し合いよりも家庭内のやり取りの方が印象に残るよね。アメリカでもあんなふうに嫁姑でやり合って間に挟まるのだなーと笑ってしまう。ってか終始母親への愛、嫁とのいちゃラブで構成されており、だからこそ最後のスピーチがズーンと来ちゃうんだろうなあ、ズーンと。

しかしあの記者の人は一体何だったのか。なんであんなに親しく過ごしているのか。メジャーリーガーと記者の関係ってああいうもんなのか。謎。

1917 命をかけた伝令

1917-movie.jp

しょーじき全然感心しないのであった。長回しで戦場を捉えることの意味ってなんなんじゃろーか。『ロープ』のスケールならわかる。『バードマン』も擬似ワンカットになることによって空間自体がある種の劇場化してしまう感じがあって感心した。でもこの映画の長回しって、作品に付与する効果よりも先に「映像すげー」ってのを感じちゃってどうもなーと思う。いやさすがにすごいんだけど。すごいよね。

あと多分色々指摘されてると思うけど、最近のゲームの演出に見えて本当に仕方ない。ローアングルのフォローショットとか、もう完璧に「カメラ固定で演出シーンは要りました。前には歩けるけどスピードはセーブされてるからストレスを溜めて次のシーンへの期待を煽りますよ」みたいな感じ。橋の手すりからジャンプする緊張感って、あれふつーにコントローラー握った方が絶対面白いもんなー。むしろ一番映像的に手に汗握ったのはネズミが爆弾を爆発させるシーンで、あれってゲームだとムービーシーンで関与できないところなイメージでありまして、あーここらへんが映画とゲームの分水嶺かなーとか思う。ステージデザインも良くできたTPSゲームって感じだよねー。夜の街の光と影で見せるシーンも、あーはいはいちゃんとステージの趣向がありますね! って感じを受けます。あと「特殊な音の演出」も大変ゲームっぽいというか、内面描写の区切りになるとすーっとBGMが前面に出て来るのとか最高に「連続する描写内での意識のコントロール」って感じ。

ちょっと残念だったのはキャラの出し入れかなー。もうちょいフレームの外と中で人が出たり入ったりして面白くなったら良かったのにと思った。前半の人ごみとか、二人一緒に歩いてるパートで片方が見えなくなったりとか、ああいうのはいいよねー。

あとはなー、やっぱりキューブリックはすげーよなー。『突撃』の戦場とか『フルメタルジャケット』の光の演出とか思い出さずにはいられないですよどうしたって。

ハチミツとクローバー

 

タイトルの秘密を結構期待していたのにあかされてズコーとなった。好きなアルバムのタイトルをくっつけただけってもうホント天然感が凄まじいですね。

基本そんなに少女マンガは読まないのだけれども、羽海野チカは『3月のライオン』を途中まで読んでいた。さすがに将棋マンガであんなにアニメ化もされたし読んでおかなきゃなーと。で、そんときに「うーんちょっと苦手かもなあ」と思ったのだよなあ。棋士の話を読みたくて買ったのに、なんかよくわからないけど生活の比重がけっこうデカくて、しかもそのノリにあんまりついていけないかんじ。

でもハチクロを読むと全然そこに対しての違和感はないので、あーこれはもしかしてアレか、オレが美大に対して感じている感覚を、そのまま将棋界でやろうとしてたのが『3月のライオン』だったのか? と思った。天才への強烈な憧れと、しかしそんな人間がどーしょーもない人間ドラマの間でウダウダやる話、みたいな。このノリが好きかといわれると正直相変わらずピンとこねーなーとは思うんだけれども、しかしこれが強烈な魅力になっているのもわかる。大変よくわかる。

だってなー、構造自体はクッソシンプルだもんなー。それをこれだけウダウダを積み重ねられつつ、出すべき所を強烈な叙情でドカーンとブチかまっされると、うん、そりゃあ心を揺さぶられますって。大変大変強烈なマンガであると感じました。

DOWNTOWN81

 

DOWNTOWN81

DOWNTOWN81

  • メディア: Prime Video
 

へーバスキアをテーマにした映画かーでもなんかボンヤリしてる作品だなーと思ったらテーマどころかバスキア主演だった。気付けよ。

作品としてどーこーというよりも、まあ当時の文化の背景を味わえばオッケーという感じなんだろうなあ。プラスチックスとかいやちらっと名前は聞いていたけどこういう映画に出てくるような感じだったのだなあ。

っていうかこれアレか、1981年のNYって直前にみた「バリー」と舞台同じか。そういえばバリーでちゃんとブレイクダンスをニューヨーク名物でやってたもんなー。地下鉄もグラフィティだらけだったし。なるほどなーそういう時代かー。さすがにちょっとイメージ掴めてきた、気が、する。

まーしかし、ふたりともアメリカの端っこにいた人間なんだろうけれども、それが文化のアイコンになったり大統領になったりという展開がありえるのが、ニューヨークだしアメリカ、ってことなんだろうなー。この映画も19歳で撮影ってことは、これから超大物になることが予見できてないわけだよなー。いやー、すごいなー。

バリー

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立て続けに黒人人権映画なのだった。

まーとにかくオバマがスマート。気持ち悪いくらいスマート。なんだけど、同時にどうしようもない酷さと弱さを抱えた若者としても描いているんだよなあ。同時代の権力者を、決して一方的に賛頌するわけでもなく、悩める欠点のある人間としてこうやって描けるのはまあすげーなーアメリカ、と思う。映画というジャンルの成熟を否応なしに感じさせられるヤツ。まーそもそも大統領の大麻吸引描いてるだけで「わははは」となってしまいますけどね。

そして彼が何をするにもその後ろには「アメリカ合衆国」が透けて見えてしまうのがまたすごいなあ。これ日本人の自分だから結構文脈見落としていると思うけど、アメリカ人が見たら色々読み取る情報多いんだろうなあ。いやー。

終始徹底して何かを明快に主張する映画ではなくて、鬱屈して悩みつづける主人公の姿を描いていたのがとても印象的だった。まあオバマをテーマにした映画で今更リベラルな主張をしてもしゃーないもんねー。人種を越えた恋愛というまあ大変わかりやすい「理想だけじゃどうにもならんよね」というドラマを中心に据えて、家族やら友情やら自分の居場所やらを徹底的に語ることで、良い塩梅で困難が山積みでしんどい話になっていて大変よろしかったです。