ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

憲法で読むアメリカ史(全)

 

わははは、めちゃくちゃおもしれー!! コレを読んでから『リンカーン』観たかったよね……

とはいえこれが面白いと思えるのは、今まで映画を観まくって、自分の中でアメリカという国のイメージがおぼろげながらに掴めてきたからよねえ。っていうか、そのイメージの源泉が、バッチリ合衆国憲法に刻印されてるからこそ、こんなにおもしれーって思えるワケで。

とはいえ、映画を観ていると、むしろ公民権運動とその後の女性の権利運動辺りがテーマになりがちだけれども、この本で特に厚く取り上げられているのは、建国から南北戦争の辺りよね。まあだからこそ、黒人奴隷がどのように解放されて、しかしジム・クロウ法で隔離されたのか、みたいな経緯を興味深く学べたってのもあるか……あとネイティブ・アメリカンの扱いとか、州の独立性の問題とか、いやー、やっぱり建国時に制定された憲法って、国の性格を強く方向付けたんだなあ、という感じ。っていうか、ここまで憲法が強く国民性に影響を及ぼすのを目の当たりにすると、日本って憲法がどうでも良さ過ぎね!? とか思ってしまうよなあ。

あと良かったのは、最高裁判所の独立性の問題をちゃんと追えたこと。三権分立も最初から上手く機能したわけじゃない、というのはだいぶ驚きがあった。まあそりゃあ、アメリカっていう国が、民主主義の実験って側面もあるわけだしなあ。努力なくして機能するわけがないよなあ。