ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

オッペンハイマー

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ノーランってもっとガジェットに凝って、目先の面白さを追い求める監督という感じがしていたので、この作品は結構新鮮だよねえ。ふつーに文芸って感じ。TENETも見た目は色々オモシロかったじゃない? そういうオモシロ成分を抜いて、ストイックに描いてるよなあ。時間軸が弄ってあって、序盤のワンシーンが実はオッペンハイマーの内面を一番わかりやすく示していた、みたいな構成はあるけれども、しかしアインシュタインとの関係含めて、結構前提知識が必要って感じだもんなあ。普通、アインシュタインが平和活動を行ったこととか、もう少しわかりやすく示すはずだよなあ。

そういう意味で、オッペンハイマーって人物が、アメリカの歴史の中でどういう位置に立っているのか、もうちょい前提として理解してた方が良かったのかなあ。もちろん映画では彼中心にたっぷり描かれているけれども、原子力政策でどのような振る舞いをしたかがわかんないから、現在軸の出来事が結構混乱した。ロスアラモスの辺りは個人的に興味もあって本を読んだから、あーそういえばそんな話だったか、と思い出しながら観られたけどね。

しかしまあ、よく考えたら3時間くらいあるこの映画を、なんでこんなに集中して見られるんだろうなあ、って感じはする。普通この脚本だったら眠くなりそうなもんだけれどもな。ノーランってなんなんだろうな。不思議。