ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

グランツーリスモ

 

グランツーリスモ

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  • デヴィッド・ハーバー
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事実は小説より奇なり、とはいうけれども、ともかくまあゲームはシミュレーターだからプロのドライバーが誕生するはず! ってプロジェクトを成立させるところが一番面白いよなー。もちろんトップのゲームプレイヤーが成功していくところはちゃんと撮れてるわけだけれども、まあそこはある種月並みなところもあって、ゲームプレイヤーならではの強みみたいなのをもっとわかりやすく求めちゃう感じはした。いやまあ、ル・マンのコースをゲーム内で予習しているから、というのは確かにわかるんだが、それだとそこまで爽快感がないというか……フィクションとしての嘘っぽさや予定調和が先に見えてしまう感じがどうしてもあってなあ。大怪我とかトラウマとか父との和解とか、ちゃんと物語に必要な要素として配置はしてあるけど、終始、もう一声あってくれよーという感じ。

逆に良かったのは、コースアウト時の違和感を主人公が指摘して、コーチがそれを現実側で検証するシーン。うんうん、ああいうシーンが見たいんだよなあ。それこそ現実にヒントを得た物語である以上、そこで大袈裟な嘘がつけないのもわかるんだけれどもさあ。このネタなら、もうちょっとゲームオタクっぽい話であっても良かったよなあ、とは思う。