大麻についてのニュースが日本中を騒がす昨今、「ん? あさって日本でも採れたんじゃない?」「なんで日本で大麻摂取の習慣が歴史的に知られてないの?」と疑問に思って、なんか本でも読むかーと思ったんだけれども、これ以上ないくらいドンピシャで大変良かったです。いや、ネット見てると安倍昭恵氏が大麻農家と一緒に写ってる写真とかあって、アレ一体どういうことなの? と思ってたんだけれども、そこら辺諸々の疑問も全部一気に解消されて、色んなことがスッキリしました。
そもそも日本の文化において、大麻がどのような位置づけであったのかが語り直されたのが大変良かった。「麻」って漢字自体はめちゃくちゃ馴染みがあるもんね。そりゃあ日本古来の文化に密接に関わる植物であったはずよね。忍者が跳躍力を鍛えるために使ったとか、そのくらいポピュラーに用いられる植物だもんなぁ。
というような文化的な知識を記しつつも、後半になるにつれてゆるりと大麻解放論みたいなところに比重が映っていくのは、まあ、こういう本だししゃーないのかなーって感じもする。まあアメリカをはじめ海外での受容のされ方を見ると、大麻そのものが絶対悪であるという価値観はそれこそナンセンスだよなーとは思う。だからといって、こういう文化的な本にヌルッとそういうニュアンスが滑り込んでくるのもどーかな、とは思うけどさ。
