ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アフリカの白い呪術師

 

いやー、面白い……面白すぎる……

中島らもの小説が好きで、当然『ガダラの豚』とかにやられたクチなんだけど、アフリカの呪術的なバックグラウンドって全然掴めなくて不思議と怖かったんだよなあ。異文化の中で、自分が全く理解できない出来事が、自分の想像もつかないロジックに添って展開されるというのは、得も言われない恐怖を呼び起こすもんだよねえ。

この本は、白人男性がアフリカでめちゃくちゃハードなフィールドワークをしつつ、呪術師として迎え入れられる様子を描いているわけだけれども、その行動の端々に、微かに彼らの持つ文化のロジックが見えるのが最高にドキドキする。文化っていうのは実際の生活の中にあって、それを客観的な言語で記述してしまうとこぼれ落ちるものがあるんだろうなあ、というのが実感できる感じ。こういう文字・本を通じてもこれだけ文化の持つ呪術的な要素が伝わってくるんだから、これを実際に現地で当事者から話を聞いたら、そりゃまあ語られたストーリーは大変強力な力を持つだろうなあ、と思う。

それにしても、ヘビか……例えばこれが日本だったら絶対に信じられないけれども、こうやって舞台設定を整えられると、実際にそういうことが起こって欲しいと感じちゃうよなあ……