ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

六人の嘘つきな大学生

 

どんだけ就活が嫌いなんだ……全体的にうんざりしますわ。うんざり。まあ自分は就活を真面目にやってなかったし上昇志向が強い方でもなかったからこういう感想を抱くのかしらねえ。なんか色々最後に良い感じにまとめたつもりでも、根本はやはり人間を選考するという必要悪に対する絶望への回答にはなっていないんじゃないかなあ、それはあんまり面白くないよなあ、とは思います。

あとまあ全体的にプロットの都合が良すぎるよね。作品全体が、就活という人間が人間らしく扱われないシステムに対する異議申し立てなのに、この小説自体が人間を物語のための道具として用いているのが丸見えで、まあそこは思いっきり矛盾しているよなあ。解説のページでそういう読者の感情のコントロールの秘訣みたいなのが得意げに語られてたりして、ミイラ取りがミイラになるというか何というか……まあ、ミステリでこういう題材を扱うこと自体がちょっと問題あるよね。

しかしまあ、あまりにもプロットが都合というか偶然性に頼り過ぎじゃないっすかね。キャラクターの行動、そんなにみんな合理的です? ってかあそこで全員の封筒を開けようという展開にならないのって、むしろ不自然だよなあ。そういう意味でも、全然乗り切れない話でした。