優秀すぎるでしょ……登場人物がこういうアポカリプスモノにあるまじき優秀さでビックリした。いや、優秀な人間だけが生き残った、と言えるかもしれないけれど……
とにかく出産を中心に据えたプロットがすごい。こういう危機的な状況になっておきながら、しかし計画的に子孫を残そうとしようとするその意志が、とんでもなくポジティブで驚いてしまう。だいたい缶詰めあさってその日暮らし、になりがちじゃないですかこういう話って。それをまあ、生き抜くことベースで考えるんだから驚く。
と同時に、敵をどうにかしようとする意志が全くなかったのもまたビックリする。ラストでようやく弱点が見えて反転、という展開ではあるんだけれども、こういう敵ならもう少しこうやりようがあったんじゃなかろうか? っていうか普通に瀧の側に住めば良くない? だめなの?
あとまあ自然があまりにも無音なの、どうしたって不自然だよねえ。もちろん、映画的には素晴らしく効果を発揮しているわけだけれども、あの大自然であそこまで音が消えてるのはむしろ不自然だし、鳥の声の扱いとかも都合が良すぎる……日本に現れて夏に蝉の大発生で全滅するクリーチャーとか見てみたい。