ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ブラックパンサー

 

やっと観たんだ。世の中的には絶賛されてるのは知ってるんだけど、うーん、そこまでかなあ……いやまあ、確かにこういう角度で作品がつくられたことが評価されるべき、なのかもしれないけれども、映画として良くできているかと言われるとどうも……っていうか、この前に見た『私ときどきレッサーパンダ』が素晴らしすぎたんだよなー。あの映像の密度とか脚本の練られ方を見ちゃうと、マーベルの映画がプログラムピクチャーに見えちゃうよなあ。確かに掛け合いとかスペクタクルの見せ方とか、そつなくそれっぽくとってあるけれども、「映画だ!」って瞬間がないというか、そういう映像の趣向みたいなのが、足りなすぎるんだなあ。

シナリオ的には、なるほどこれならちゃんとお話になる、という内容ではあるんだけれども、根本の「超兵器を持った国が国際社会に出て行く」ってアングルって国際秩序のバランスをあからさまに崩すわけで、そこら辺への危機感をそんな風に説得されちゃっていいの? みたいな気持ちはある。それまで他国の人権問題には不介入だった主人公が、急に介入しなきゃ行けないって思い直したところも、ストーリーとしてはだいぶ不自然だよね。あそこら編、現実に社会的な差別に苦しむ黒人の視点だったらそうなって当然と思うのもわかるんだけれども、でもあの話の設定じゃあ、まだそこまでの流れにならないじゃん? みたいな感じ。そういう意味で、ちょっと障害が茶番臭く感じてしまったよ。