ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

犬ヶ島

 

おおお……こんなあからさまに、ウェス・アンダーソンが社会風刺をするなんて。いや、今までやってたっけ? なんかそう言うのとは距離がある監督のように思っていたので、ちょっとビックリしてしまったよ。

いやまあしかし、現在のジャニーズ事務所の報道を見ていると、なんかこう、一層身につまされる話でありますね。留学生の活動によってしか機能しないマスコミとか、そんなんBBCの報道を連想せざるをえないじゃないですか。科学者の見解が政府から握り潰されてしまうところとかも、学術会議の任命権の問題なんかを思い出しちゃうしねえ……

いや、もちろんウェス・アンダーソンが日本のそういう諸問題を理解しているとは思わないし、時期的に直接そういう出来事を敷いているのではないのは当然なんだけど、でもね、ここまであからさまにディストピアとして描いた日本が、現実の社会の暗喩であるように思えちゃうのは、いやあ、暗澹たる気持ちにさせられちゃいますね。

あ、作品としては面白かったです。犬が好きなのもあるけれども、今まで見たウェス・アンダーソン作品の中で一番わかりやすくエンタメしてたんじゃないかしら。ニンジャスレイヤー的なヘンテコ日本感もバッチリで、大変楽しませていただきましたよ。