ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

魔界転生

 

深作欣二の映画版は見たんだけどこんな感じの話だっけ? 当然だけどだいぶ印象が違うなあ。

しばらく連続で山田風太郎の小説を読んでるけど、中でも抜群にたっぷり話を作っている感じがある。っていうか、柳生十兵衛が出てくるまでこんなたっぷり敵キャラを起てていくの、ホント贅沢な造りって感じ。まあ、コレだけのビッグネームが揃い踏みするんだから、このくらい外連味たっぷりにやっていただいて全く構いません、って感じだよなあ。

ただまあ、じっくり時間をかけたからこそ、実際の戦闘シーンももっとたっぷり欲しいよ! というのもある。まあ、そこら辺は今のバトルマンガの時間感覚に慣れてしまっているから、というのもでかいんだろうなあ。剣豪同士の戦いなんだから、勝負は一瞬で終わって当然だろ、といわれればその通りだし……

ただ、思いの他地の利や偶然が勝敗を決しているところがあって、結構ビックリしたところもある。十兵衛は強いというよりも、むしろ凄まじい強運を持っているな、という感じ。まあ、そこら辺も含めたキャラ付けではあるんだろうけれども、想像していた展開と全然違ったのでなかなかその意外性も面白かったよ。

まあしかし、いかにも連載作品って感じだよなあ。全体の完成度云々よりも、あれだけ瞬間的な面白さがガツン! と出れば、それでオッケーなんだと思いました。