ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

シン・論 おたくとアヴァンギャルド

 

大塚英志のここら辺の議論って時々見るだけなんだけれども、あー、そこをそういう風に解釈するのかーという感じでなかなか面白い。柳田国男あたりの議論とか、あと手塚治虫の話もしているのは知っていたけど、戦前のアヴァンギャルドのあたりの話もするんだなー。最近戦中のプロパガンダの議論をしているのは知っていたけれども、そこら辺を前提知識あること前提でガンガン語られるとなかなか目が滑りがち……とはいえ、最近満州の話をちょこちょこ読んでいるので、そこら辺の空気はもうちょっと知っておいた方がいいんだろうなーと思う。特にロシア・アヴァンギャルドの影響は地域的にデカいはずだしなあ。

しかしまあ、アニメを日本の歴史のなかで位置づけたときに、戦争の影響が濃い世代ってのはまあギリギリなんとか位置づけできる気がするんだけれども、庵野秀明についてはどういう見立てをしたらいいのかよくわからんなーというのはずっと思っていたので、こういう視点が得られたのはなかなか面白かった。どこまで影響力が及んでいるのか、前提知識が少なすぎて判断することはできないけれども、まあしかしこういう無意識の流れが自分たちの当たり前に忍びこんでいる、みたいなことを指摘されるのは、なんかギクッとさせられる。