ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

愛を読むひと

 

愛を読むひと<完全無修正版> [Blu-ray]

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  • ケイト・ウィンスレット
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まあアレだよね、本の上に立つと地獄が見えるってあの絵を表した映画だよね。ドイツのホロコーストをテーマにするならばまあこれ以上ないくらいに正しい内容でしょう。「識字率を高める団体に寄付を」という話をしたのもまあそういうことだし、娘にそれを語ることを行ったのもそうだし、翻ってこの映画自身もそういう内容になっているわけでなー。裁判の動機も強く「本が書かれたこと」に紐付けられているし、あとは読み聞かせた本の内容を知っていれば、もーちょっと含みを読み取れたんだろうなーとは思う。

しかしまあ一方でケイト・ウィンスレットには非識字者であることが恥、という描き方もされているわけで、そこら辺がなかなか面白くはある。っていうかそうかー、文字に残さず秘密にすることが恥というのは、後半の主人公にも跳ね返ってくる内容になってたんだなあ……

あとまあ「法」と「悪」の微妙な関係を描く作品でもあって、「当時の罪は法では裁けない」が「悪ではあると認識する」ことを読書が繋いでいる映画でもあるんだな。いやー、こういう作品が世の中に発表されて、しかも英語でワールドワイドにふれられる作品が出るドイツってのは、まあやっぱりすごいよなーと思いましたよ。フィクションだから罪はない、とかそういうレベルの議論じゃないもんなぁ。