ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

忍法忠臣蔵 山田風太郎忍法帖(2)

 

うおーなるほどくノ一。シリーズの1でもくノ一がかなり目立っていたけれども、今作はテーマが女! という感じで切り込んでくるんだなあ。いやー、面白い。

最高なのが立て付けで、冒頭から女性に恨みを持たざるを得ない主人公をガンとおいて、クセのある性格を忍術含みで描くのが大変巧みだし、さらにその主人公が活躍しなければならない超奇妙な状況を、忠臣蔵というバックグラウンドを敷いて納得させちゃうのが本当に素晴らしい。冒頭のセットアップの部分が最高過ぎて笑いが止まらなかった。

が、それに比べるとそこからの展開はちょっと冗長に感じちゃうのはまあしょうがないかしら。それぞれのエピソードはなるほど確かにグイグイ読ませるんだけれども、さすがにコレだけの人数を全員捌くわけにもいかないし、時間的なスパンも結構長いしで、もう一声! という風に感じてしまった。

いや、オレが全然忠臣蔵に思い入れがないからこういう感じなのかもしれないけれども……狙われていたキャラがどんな立ち位置か予備知識があったらハラハラドキドキが増したのだろうか。ってかちゃんと忠臣蔵に当たってないのが悪いわな。今更だけど、1回ちゃんと見てみるか……