一巻読んだときは、くノ一テーマにこういうラブコメをやっていくのね……と思っていたら、思いの他真面目に恋愛モノをやる感じになっていてビックリした。こういう主人公って、純情なのに二股三股を強要させられるということで、真面目に恋愛描いていたら文字通り「話にならない」ことになりがちだけど、それが最終的なテーマになっちゃうなんてなあ。序盤でどこまで意識してたんだろう。
しかしまあ、ヒロインの必殺技が最強! という立て付けであるので、それで全ての問題が解決しなければならず、そのせいで忍者モノのうま味みたいなところがナアナアになってしまった感じはちょっとある。このマンガのくノ一もエロっぽく描いてあるけど、山田風太郎をはじめとして忍者モノのヒロインズはよゆーで一線越えちゃうからなあ。このマンガのラインは確かに必然ではあるんだけれども、物足りねー気もやっぱりするよなあ。
あと、カラーとか一枚絵のキャラクターはかなり魅力的なんだけれども、マンガとしてみるとなんかこうイマイチピンとこないのはコレなんなんだろう……キャラとして弱点がないとかでもないんだけど、なんかこううま味が薄いように思っちゃうんだよなあ。マンガって難しいなあ。