なんやこのジャケット。めちゃくちゃはりきっとるなあ。嘘じゃないけれど、こういう煽りで売っていくのもどーなのかという感じはかなりする。そもそもこの作品自体が、資本主義経済への異議申し立てみたいな側面を持っているはずで、「超絶」とか味付けの濃いキャッチコピーをつけるのって、そういう仕組みにむしろ加担している感じがするよなあ。
ってことで、インドの紡績産業に従事する労働者が、過酷な環境で機械のように働かされているって場面を追いかけたドキュメンタリー。女工哀史じゃないけれども、布作りってのは低賃金労働の代名詞みたいなところがあるよなあ。今もファッションブランドがグローバリズムの中でエシカルに商品を生産しているか、というのがよく話題に上っていて、「何がエシカルだよ安い商品の方が大事に決まってんじゃん」と思いがちだけれども、こういう映像を見るとまー考え方も改めさせられるところはあるよね。
っていうか、組合が機能しないってのは、グローバリズムの帰結なんだろうなあ。労働力が流動化している以上、市場原理に歯止めはかかんないもんなあ。やはり人間の理性によって一定の干渉が必要な所で、そのためにはこういう映画で状況を共有する、みたいなのが必要という理屈はよくわかる。よくわかるんだが、労働者当人から抗議が来るのはやっぱキツいよなー。いやまあ、その偽善の構図を含めての演出ではあるんだろうけどさあ……