ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ザ・ボーイズ シーズン1

 

見なきゃ見なきゃと思ってたんだけれども、見始めたらもう一気にシーズンまるっと見てしまって我ながらビックリした。基本ドラマを見るの苦手な方なんだけれどもなあ。

アンチ・スーパーヒーローものみたいな噂は聞いていたし、実際そういう話ではあるのだけれども、それよりもストーリーの軸足が組織の力関係に向いていたのが大変面白かった。特に、単に上下関係ではなくて、性的な関わりを含めた男女間の力関係が物語のキーポイントになっているのが、なるほどって感じ。保守的なキャラクターが「ME TOO」的な告発を行うのなんか、まさに現代的でございますわね。

ただ、男女の関係による行動要求が、全て否定的なわけではなくて、むしろ愛情・共感をベースにしたお願いとして描かれているのがまた面白い所だよね。組織の様々なレベルで、男女の関係があって、その男女の人間関係の複雑な機微が並列してストーリーを起動している――というのは、いやはや大変感心させられるシナリオになっていると思います。っていうか、男女関係のセリフの鋭さが本当にすごいよなあ。セリフの端々で感心させられてしまう。

あとそれにしても、「ディープ」のエピソードの浮きっぷりが謎。普通一番しっぺ返しを喰らって死んでもしょーもないようなキャラクターなのに、むしろ有害な男性性の被害者みたいな描かれ方になっているのは、面白いなあと思いました。異常なセックスとか、体毛剃りとか、いや、謎の愛され方ですよね。