ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

遙かなる大地へ

 

へー。トム・クルーズとニコール・キッドマンをロン・ハワードがこんな風に撮ってたんか……この頃はまだふたりラブラブだったんだろーなー。

アイルランドの移民の話で、しかもプロテスタント/カトリックのカップルとなると、普通もうちょっと社会派の内容でどっしり叙事詩になりそうなところなんだけれども、二大俳優の関係性で軽やかに描いており、全然重々しくないのはなるほどなーと思う。

しかしなー、これこんなに軽やかなままでいいんかいな……と思っていたら、土地所有のレース開始直前、ほんのわずかにネイティブ・アメリカンの姿がインサートされていて「ひえっ!」と肝が冷えるわけだが。フロンティアで新しい土地を求めて……というのが肯定的に描かれざるを得ない題材で、ネイティブ・アメリカンの問題はストーリーを阻害するので「なかったことにしたい」のはわかる。のだけれども、そこまで完全に排除できるわきゃねーだろ、みたいな抵抗、なのかしらねえあのカットは。いやー、ラスト前の盛り上がるところでアレを入れられてホントビックリしたよ。

あと印象に残るのは着替えのシーンだなー。覗く/覗かれるの関係性が男女逆転するだけであんなにシーンは面白くなるのか! と感心させられた。ロン・ハワードは、なんだかんだいってそういうところへの目配せがある監督なんだなーと思わされました。