ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

異種族レビュアーズ

 

異種族を多様性に当て嵌めて、世界の見え方が種族によって違うことを、性風俗のクロスレビューによって示す、ってのはなんかこう思った以上にちゃんとした話だよな……情報の伝達によって賃金を得るって仕組みが構築されていく辺りのロジックもまあちゃんとしているけれども、それ以上に倫理的な方面への目配りがちゃんとしていてビックリした。そもそも他者やその好意を評価する、という仕組み自体が、かなりの危うさを孕んでいるわけだし、それの対象が女性というのはさらにヤバめなワケだけれども、それを種族による多様性でごまかしつつ、最終的には点数自体が意味ないということさえ明言させてしまうという展開で、えーこれなんかめちゃくちゃ配慮されてませんか? 貧眼キャラのコンプレックスのエピソードだったり、リアル世界での性風俗の避妊方法の会話だったり、かなり現代的な問題にきちんと目を行き届かせていて、うわーちゃんとしてんなーって感じ。

そもそもオタクコンテンツでファンタジー世界における性を描く、というのは現代的にかなり有害な男性性が顔を出しかねないテーマなんだけど、そこをこのバランス感覚で描けるのはマジですごいと思いますよ。まさかこのバカバカしいテーマ曲に乗りきれる内容の作品だとは思わなかったな……