あー、「エルミタージュ幻想」の監督さんでございますか。納得……なんかナチスの美術系の映画はエンタメでそこそこ見ていたので、そういうイメージで再生を始めたら、ふつーに前提知識と教養がないとわからん内容になってて、見終えるのが結構大変だったよ。ただでさえ、占領下のパリの美術品の扱いとかわかんねーのに、そこにチェーホフとか言われてもすぐにどういう意味を読み取れば良いのか全然見当もつかねーっての。コンテナ船もなんなの? 混乱……
まーしかし、アッシリアの美術品が出てきた時は「あー」ってなったなあ。ルーブル美術館の成立は、やはりナショナリズムと帝国主義が大きく関係している、というかむしろその象徴のような建物なワケで。ナチスの占領下になったルーブル美術館は、単に国家のアイデンティティを奪われただけではなく、簒奪したものが簒奪された、という文脈を負うわけだよねえ。なんでナポレオンが出てくるの? と最初は思ったけど、そういう文脈ならめちゃくちゃ納得。
いやまあそれにしたってわかんねー内容ではあるよなー。ちゃんと読めばどう解釈出来るのかさすがにちゃんと解説が欲しくなった。