ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ハーブ&ドロシー ふたりからの贈りもの

 

あいや、こりゃすごいなあ。

現代アートのコレクターということで、どれだけリッチな人が出てくるのかと思いきや、公務員とかそのレベルで作品を収集しているとか、ちょっとビックリしてしまった。まー今の現代美術の投機的な値段の高騰が異常なんだろうけれども、それにしたってこんな普通の老夫婦が、とんでもない数の現代アートを集めているとか、ちょっと信じられないよなあ。しかもこれ、ナショナルギャラリーをはじめ、州の50の美術館に50作品ずつ寄贈できるとか、そういうとんでもないクオリティの作品群なワケでしょ? アメリカでのアートシーンに上手く乗ったからこそ、可能になったコレクション、という感じだよなー。

それにしても、コレまでに見たアート関係のどのドキュメンタリーよりも、人間味に溢れている感じで大変良かった。作品の山場が、アーティストとの関係回復に濯がれているのも納得って感じよねえ。夫の方が先だって、アートの収集をやめたのも、やはり絆を繋ぐものとしての役割を果たしていたんだろうなあ。まあそういう目的だからこそ、あのアートだらけの部屋が有り得たんだろうけど。ひとつの場所に飾りたい、という理屈も確かにわかる。がしかし、50州に分散することで、それはそれで新しい人と人の絆を構築できたってのはあるんだろうなー。