ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

(ノット)・ラスティング・フォーエバー: ダイヤモンドをめぐる不実な真実

https://www.netflix.com/title/81586873

この作りだと普通に「成分としては同じなのに、少ない人間が量をコントロールして暴利を貪るのはおかしい!」みたいな主張を目指してるんだよね?

いやまあ確かに昔だったら自分もそう思っていたかもしれないけれども、現代アート界隈の知識を頭の中に入れてしまったからなあ……「市場ってそういうものじゃん」って感想しか出てこない。いやもちろん、市場の寡占による供給のコントロールは、普通に非難されて然るべきだとは思うけど、しかしなー、それって別にダイヤモンドだからどうこうではない、資本主義を正常に機能させるためのテクニカルな解のひとつ、という印象だからなあ……

そこに意図的な虚偽の表示があったらマズいよね、みたいなのも、アート界で贋作が散々やってきたことだから、うーん、今更ダイヤモンドでそういうことが行われているというのを大々的に言われてもなー、という感じ。「価値があるからこそ贈り物になる」ってのは正しいし、「その価値を保つことで皆にメリットがある」というのもその通りだし、うーん……産地偽装、という商品に纏わるストーリーを偽ることを、糾弾するのならわかるけど、そういうものを剥ぎ取った物質としての価値としては全く変わらんわけで、どーにもこう、作品の主張の内容がブレているようにも感じてしまったんだよなあ。なんかこう、スッキリしないドキュメンタリーであった(それ自体は悪いことではない)。