ファイヤーフォックス

ファイヤーフォックス [Blu-ray]

映画としてはかなりしょーもないというか、たるいよなあ。潜入して飛行機を盗んで帰ってくる……という内容はまあ良いとして、それをどうやって見せるかってところにイマイチ面白味がない。潜入シークエンスは色んな出来事が矢継ぎ早に起こるけれども、サスペンスやら駆け引きやらがそんなに面白く見せられているようには思えないよね。ラストで空の上で戦うライバル役は一応立ててあるけれども、それがカタルシスに結びついているようにも思えないし……あらかじめミッションの要点を伝えて、ミッションの障害を明示しておくって、大事なことなんだなあと思ったよ。唯一工夫されてるなあと思ったのは燃料補給のパート？　いやしかし、知らされてないのはさすがに行き当たりばったりすぎないだろうか……

なんて思って見終えたんだけど、へー、この映画ってヒットしたのか。マジか。うーん、時代だなあ。クリント・イーストウッドってある種のアンチヒーローというイメージもあって、冷戦構造でこんなに国家の方に立つ作品をつくるとは思わなかったから、ちょっとビックリしちゃうなあ。いや、ベトナム戦争のトラウマなんかを入れて、もちろん留保がないわけじゃないのだろうけれども。