ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

Somewhere

 

OPからソフィア・コッポラ炸裂! という画で笑ってしまう。いやー、なんだろうなあこの決まりっぷり。ソフィア・コッポラの映画はまあまあ見ている気がするけれども、こんなにキメキメの映像を撮る監督だったっけ? 『ロスト・イン・トランスレーション』とか今見直すとまた違って見えるのかしら……

ソフィア・コッポラの経験も生きてるんだろうなーと思わされる内容であるけれども、いやしかしよくもまあこんな男性の弱さを巡る話を描けるよなー。いや、むしろ女性の視点だからこういう男性の弱さを描けるのか? 例えば、あのポールダンスのグロテスクさとか、男が描こうとするとさすがに……とブレーキ踏んでしまいそうだもんなあ。固定カメラで、女性をちょっと突き放すことで、逆に彼女たちのコケティッシュな素振りが逆に強調されるのも、確かに女性ならではって感じがするもんなあ。

印象に残る画はたくさんあるけれども、やっぱり一番面白かったのはあの型取りの長回しかな。彼が強制的に内面と向き合わされるシーンを、自然な活動の一環として描くのは、本当に上手いなあと思いました。そしてそこから自分の「老い」に向き合わされたときの、あの驚きの表情。いやー、本当に映画が上手いよなあ。