十戒

十戒(2枚組) [Blu-ray]

ちゃんと観なきゃ観なきゃって思ってずーっと後回しになってたんだけど、ようやく観ることができた。まあ、クソ長いからしょうがないよね……

しかしこれ、振り返るとなんでそんなに長い映画だったの？　という印象もあるな。出来事はそんなてんこ盛りって感じじゃなく、かといって映像も無駄にたるいとかはそこまで感じなかったのに……やっぱアレかなあ、この時代のハリウッドの豪華な絵作りが、キッチリ間を埋めてたのかなあ？　いや、でも『クレオパトラ』はクソ長かったけどな……。あるいは、思いの他ストーリーラインがしっかりしていたのかもしれない。ハラハラドキドキの展開！　というわけではないけれども、差別の問題が秘密となって隠されつつ、恋愛関係も絡めて進むそのストーリーは、構図が超わかりやすくて良いよね。そしてなんだかんだセリフも泣かせる感じになっていて、自分でも驚くほど集中して見られたよ。

まーしかし、一番盛り上がる例の海を割るシーンはいいんだけど、そっから先の展開はなかなか駆け足でしんどいよね。というか、アレだけ一生懸命逃がした民を、あんな急な偶像崇拝でガンガン殺すのは、いやーやっぱ神様って恐ろしいねえ、という感じ。「十戒」自体もそれまで深く掘り下げるわけではなく、単体の映画として観たらだいぶアンバランスよねえ。

ってか「神は何故祈りに応えてくれないのか」を、このくらいの時代から延々やってるんだなあ。やっぱり根本的な命題なんだなあ。