いやあ、拍手拍手。
構成としては、真ん中ですごい山場があって、その後は貫禄のウイニングラン! という感じ。いや、ウイニングランさえもこれだけきっちりと見せられると、もう無限にコレを見せてくれ……みたいな気持ちになるけれどね。
中盤以降、キムとの関係が予想以上に強くなってきて、「これは愛の話なのか」と思ったら、それがクライマックスでめちゃくちゃ面白く機能していて最高だった。それまで二人が行ってきた企みが、痛快に決まったと思ってからの、急転落。殺し屋として自分が使われそうになった瞬間、自分ではなくキムを逃がすために「交渉」を始めるソウルを見た時には、満面の笑みで拍手する他なかったよ。
しかし色々あった後、本当のドラマとして立ち現れるのが夫婦のドラマというのがさらに良いですね。このドラマを巡る最大の謎である、「キムはブレイキング・バッドの時にどうなってしまっていたのか?」が、「一緒にいることで周囲を不幸にしてしまう」という愛の問題によって解消されたのが、本当に見事というか……いやー、このシナリオってば、本当に素晴らしいですよね。
しかしまあ、その愛が終わってしまえば、やはりこのドラマは人間の善性に関わるストーリーだったこともわかるわけで……いやホント、ドラマとしては『ブレイキング・バッド』よりも数段高級なことをやってるよなー。