「ベターコールソウル」見ながらこの映画観ると、やっぱりちょっと笑ってしまうな。
アクションはきちんと状況を生かしたアイディアを、カットとかでごまかしすぎずにやっていてきちんと楽しいし、キャラもソウルとは全く違うタイプでちゃんと立っているし、編集もテンポ良く気が利いているし……で、普通にアクション映画として面白い。強いて言えば、さすがにちょっと主人公の「ノーバディ」が伝説のキャラクター的に描かれるところの説得力が足りないかなとか、オヤジのアクションがもう少し愉快に描ければな……とかは思うけど。ここまでストレートにストーリーの構造を割りきって描いたんだから、アクションをもう一声、普通以上に! みたいな感じにはなってしまうかな。
そういう意味では、「ジョン・ウィック」の初作なんかが雰囲気似ているのかもしれない。ってか改めて考えると、キアヌ・リーブスのキャラクターと、犬殺しの復讐というストーリーの組み合わせ、最強だな……コンチネンタルホテルって道具立てもかなり決まってるし。
んー、しかしそうやって考えると、このストーリーの悪役の立ち位置がちょっと中途半端だったりしたのかしら? 別にキャラが立っていないわけじゃないんだけれど、主人公を最強の存在として描こうとすると、ただの悪役じゃ中途半端になっちゃいがちで……そういう意味でも、ジョン・ウィックの初作の割り切りはすごかったんだなあ……