いやー、きもちわりー監督だなぁ。他の映画でもきもちわりー感じはしてたけれども、この映画はもーその気持ち悪さをガンガン出していてすごいなあ。オレはアリ・アスターとかよりもこっちの方が気持ち悪く感じるわ。
しかしまあ、難解でストーリー展開もゆっくりで派手なシーンも少なくて、という映画なのに、なんでこんなに吸引力あるんだ? この監督の他の映画にも通じるところだけれども、見てて全然集中力が途切れない。めちゃくちゃ不思議。
いやまあでも、映画としてものすごくわかりやすく視聴者の興味を引っ張る仕組みはあるんだなあ。謎とか期限とか秘密とか、そういうやばい出来事が剥き出しの暴力を背景に展開されるから、そりゃまあ興味を惹くか。
ホテルから抜けだして外に出てしかしそこでも自由ではなくむしろ反恋愛至上主義って振る舞いをしなければならないのはなかなか強烈よなー。IDを偽造して町の中に忍びこんでショッピングセンターに行くのもなるほどなーって感じ。
しかしドイツ語ってアレ何だったんだ。ってか、あのスパイのメイドが話してたのもドイツ語だっけ? いや、集中力が要るように作ってる映画だよねー。
あとまあ、さすがにこの監督にホテルの内部を撮られるとキューブリック思い出してしまいますわね。ダンスを誘うところとか、ジャック・ニコルソンがThe Gold Roomを歩いてるのを即座に連想して、我ながら笑っちゃいましたわ。