ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

THE MOLE ザ・モール

 

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  • ウルリク・ラーセン
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北朝鮮を告発する潜入ドキュメンタリー……の、はずなんだけれども、それは物語のガワにしか過ぎなくて、半分はそのドキュメンタリーに組み込まれてしまったひとりの一般人の描写みたいな感じで、今までになかなか見たことのない視聴感覚がある。っていうか危険すぎるでしょ……バレたら殺されるまで当然あるスパイ活動に、映画監督が外部から人を送り込んで、しかもその好意を数年間も続けさせるなんて。

北朝鮮の値段つきの武器リストとかはそりゃまあビックリだし、ヴィクトリア湖の島を買ってホテルに偽装して地下工場を作って武器を製造するとか現実の出来事としては荒唐無稽すぎて笑っちゃうし、三角貿易でお金を回す手管とかはーなるほどなーと感心させられるけれども、でもしかし、そういうのも目の前のリアルなひとりの人間のスパイ活動のハラハラドキドキの前では、わりとどうでもよくなってしまうんだなあ……ということは思った。

いやーそれにしてもこれどうやってこんなにトントン拍子で信頼を得ていったんだろうか……カメラの前ではわりと人畜無害だけれども、絶対なにか性格的に特殊な所がある人だよねえ、きっと。北朝鮮なんて良いから、むしろもう少しこの潜入者の人となりを深く彫り込んで欲しかった気持ちまであるわコレ。