話の概要はボンヤリ聞いてたけど、具体的な出来事というよりはむしろ、時間の編集で読者の興味を引っ張るという、超王道の構成で興味を引っ張ってんのはとんでもねーなーと思いました。「誰と結婚したかがわからん」みたいな超力技の題材を、ここまでドストレートに投げられると、まあそれだけで天晴れ! という感じでありますね。
特に序盤、家庭教師をベースにストーリーが進んでいくわけだけれども、いずれハーレム状態になることがわかりつつ、それぞれのキャラクターが主人公に反発してストーリーが進んでいくあたりが、当然ではあるけれども、話としては一番面白いよね。それぞれのキャラクターの特性をどうやって出すかとか、入れ替わりトリックをどうやって使うかとか、そういうこの題材ならではの面白味は、やはり序盤の方がバツグンに良く出ている。そもそも結構マンガが丁寧で、絵も大分可愛く描けているから、そりゃまあヒットするのもよくわかるわなーというかんじ。
後半ハーレム状態になってから、個人的にはちょっと面白味が薄れてしまったところは正直ある。丁寧に各キャラクターを描いているし、五つ子の特徴をうまく生かしたクレバーなシナリオであることはわかるんだけれども、ちょっと器用貧乏というか、それぞれの行動にそこまで感情が入っていかなかったなー、というかんじ。まあそれでも、最後まできちんとエピソードの質高く描ききったのは、凄いなあと思いますはい。