ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アミスタッド

 

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  • モーガン・フリーマン
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へー、『シンドラーのリスト』撮った後にこれやったのか……なるほどなあ。なんか『カラーパープル』のリベンジって感じがするよね。

目の付け所は鋭くて、あーなるほどそういう風にアメリカ史を語り直すのか、という納得感が鋭い。南北戦争に繋がる題材として、このミステリーは大変魅力的な題材だよねえ。スピルバーグが現在に至るまでどういう意識でアメリカ史に関わる題材を撮ってきたのかがよくわかる。

でもまあ面白いかどうかと言われればやっぱりちょっと退屈で、これだけの長尺をきちんとまとめ上げるストーリーになってないんじゃないかなあ。登場人物がそれぞれパートを受け持ってて、メインのシンケは全編を通して魅力的だけれども、他のキャラクターの彫り込みがもうちょっとあってもいいんじゃないかなあ。これだけの名優揃いなのに残念だなあ、という感じ。

しかしやっぱりスピルバーグはスピルバーグで、最初の反乱シーンの入り、釘のクローズアップであそこまで見せちゃうんだからすごいよなー。いかにも映画的な瞬間って感じで参ってしまう。だからこそその後、そういう感覚に乏しいのが残念って感じもして、演説で話が進んじゃうのは正直冷めちゃったなあ。異なる言語が通じないシチュエーションも、もうちょっと工夫して描けた気はする。あ、よく考えたらそもそもアメリカの映画で「理解できない言語が字幕で表示される」って経験自体がそんなに少ないからこうなったりしたのかしらね?