ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ザ・フォッグ

 

お、カーペンターのホラーじゃん、と思って見始めたが、いやー、あんまり面白くないね。趣向としては「霧が襲ってくる」という目の付け所自体は悪くないと思うんだけれども、それをビジュアルにしてホラーに落とし込むのに成功してる感じがしない。例えばこないだ「ハンガーゲーム」でみた毒霧とかは、スピーディーだし恐怖がわかりやすいしでなかなか良い表現になってたと思うんだけれども、今回の「霧」はそんなに怖くないもんなー。だってあれじゃ暗闇の中から襲ってくるのと全然変わんないし……そういう意味で「ミスト」のモンスターの出し方は工夫されていたんだなーと思った。巨大なものが出てきたり、霧の中を移動したり……というところで生理的な恐ろしさを表現してたんだなあ。なるほどなあ。

まあ、そもそもちょっと敵が抽象的すぎるのが悪いのかもしれないなあ。霧やら海やらの属性を活かしたオリジナリティみたいなのがあったらまた違ったのかもしれない。霧で障害をすり抜けるわけでもなし、あれじゃあただのゾンビの亜種でしかないよなあ。

ストーリーもちょっと場当たり的でひどいというか、カーペンターの悪いところが出てるような感じがするなあ。複数視点があるけれども、その絡み方も結構適当だし、せっかくのラジオでの呼びかけももう少し工夫してできたような感じがするし……

音楽・音響は相変わらず雰囲気でていたけれども、もーちょいなんとかならんかったのか、という作品でした。