!! このシーン知ってる! スピルバーグが「激突!」でやったヤツだ!
ということで、黒沢明と三船敏郎の刑事ドラマのヤツですが、いやー、三船敏郎が若さを生かした三船敏郎って感じで新鮮ですね。ヤンチャとか破天荒なイメージはあったけれども、それが若々しさと結びつけられる立て付けは逆にちょっと新鮮なのだった。自分が犯してしまった罪に苦悩する三船、良いですね。
全体的に見所たっぷりではあるけれども、やっぱり当時の風俗がきちんと描かれているのが良いよねえ。戦後の苦しい状況の中で、ひとつ間違えば自分も犯罪を犯したかも知れない……というどうしようもなさが取り上げられているわけだけれども、映像がその逃れ用のなさをきっちり説得力持たせているのが良い。暑さをしつこく強調しているのも、バッチリ効果を出しているよねえ。
あとまあ音楽がわざとらしいくらいに印象的だよなあ。電話から流れるレコードとか、クライマックスの銃声でピアノが中断するシーンとか、やりすぎ? とも思うんだけれども、やっぱり効果的ではあるなあ。脚本のコッテリ感も含めて、こういうのを臆せずにやっていくのも大事なんだろうなーと思いました。