ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ザ・ボーイズ シーズン2

 

新たな敵

新たな敵

  • ジェス・サルゲイロ
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うーん、シーズン1に比べて明らかにパワーが落ちてるなあ。ホームランダーがトップをとってしまったことで、有害な男性性をあからさまに悪と描きすぎている感じ。いやもちろんそれはシリーズにとってすごく大事なテーマではあろうけれども、その有害性がしかし女性・母性によってコントロールされていたのが1期のギリギリのバランスをうまく保っていたはずで……シーズン2になって、ホームランダーが暴力によって全てをコントロールできる立場になってしまって、バランス感覚が大きく崩れたよね。さらに上の立場の男性がどうやってコントロールするの? と思ったら、全然うまく操縦できなかったし。ストームフロントがホームランダーの欲望を手玉にとったり、あと性欲のはけ口となることでコントロールしようとしたけれども、それって大分場当たり的というか、前回の「母性」のような機能はなかなか難しいよねえ。もちろん社会情勢的に衆愚政治的なニュアンスを入れたいのはわかるんだけれども、この世界観で今更それをやられてもあんまりピンとこないよねぇ。それをやるならもっとコントロールされる世論を説得力もって描く必要があるんだろうなあ、と思いました。

あとはなー、主人公が明らかにブッチャーに交代しちゃってるよなあ。もちろん一番のドラマをそこに見出してしまうのはわかるんだけれども。スターライトのスパイ的な役割も、なんとなく埋もれちゃってるし、何でもかんでも脅しで問題が解決しちゃうのも超微妙だし、うーん、シーズン2が1に比べてそんなに話題にならなかったのも、まあわかるよなあ。