むー、見る順番間違えたかな……どうも史実を先に知っていると、現実のとつきあわせチェックリストみたいになってしまう。現実がアレだけ強烈に依存関係をやっていると、どれだけ役者が素晴らしく演じていても、やっぱりちょっとくすんで見えてしまうんだなあ、という意味で、ちょっと面白い体験ではあった。
でもこの映画、シドの方はなんだかんだ魅力的な感じはするけれども、ナンシーがよいかというとあんまりそういう感じも受けなかったんだよなー。悪女……というかファム・ファタル的なポジションなんだろうけど、それに見合うだけの魅力が感じられなかったのが残念だった。いや、これもやっぱりオレがドキュメンタリーの方を先に見てしまったからなのかしら。
実在のバンドをモデルにしているのに、こんなに音楽がヘロヘロなのもなかなか珍しいなーと思う。セックス・ピストルズをそんなにちゃんと聞いてるわけではないけれども、ドラッグでヘロヘロになってるときの音楽ばっかりだから、どーしたってそうなっちゃうよなあ。いや、これはドキュメンタリー見てなかったら「なんでちゃんと音楽が聴けないんだ!?」って怒っていたところかもしれないぜ。