ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

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  • ドキュメンタリー映画
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あー、やっとみれた! サンキューU-NEXT!

森監督はTwitterでは「ん?」と思ったこともあったけれどもやっぱり作品はバツグンに面白いなー。エッセイでも確か「なんでアレが撮れたんです?」に「申し込んだらOKが出た」みたいなことがサラッと書いてあったりするけれども、この「ごく当然のように相手の懐に入り込む」技術っていったい何なんだろう? 考えてみれば、教団側にとっても身が潔白だという信念があれば、ある程度客観的な立場で記録者がいることにはメリットがあるわけで、そういう立場の映像作家を巻き込むことがそう不自然じゃ無いのはよくわかる。わかるんだが、しかし作品中で散々醜態を晒しているようにみえるマスコミを見ると、うーんやっぱりこの監督の立ち位置が特殊……というか、他のカメラとはちょっと違うんだろうなあ、とは思う。そのあたりのマスコミとしての立ち位置の話は、転び公妨のエピソードがはっきり示してるわけで。

だからもちろん、これが「オウム真理教に利する行為」として批判されるのも仕方のないことなんだろうなあ。オウム真理教が起こした事件をあえて強調せず、ただひたすら広報担当のひとりの人間にフォーカスを合わせて事件の周辺を追い続けるというのは、まあ確かに客観的な報じ方とは言いづらいんだろう。けどまあ、こちら側には当然、「教団が社会的に問題のある事件を起こしたこと」は事前知識として入っており、その映像を見ていれば、あえてその責任に向き合おうとしないその編集は、荒木広報部長の内面に沿った編集だよなー、というのはまあなんとなく伝わる感じがするけどなー。

なんつーか、オウム真理教を題材に撮っているけれども、これはドキュメンタリー・マスコミとはどうあるべきかってカメラ側への問いかけの作品だよなーと思いました。