ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

宗教VS.国家 フランス<政教分離>と市民の誕生

 

フランスのユグノー戦争とか良くわかんねーなーとか思って何かよさげな本ないか? ってとりあえず買ってみたんだけど、もう少し後の時代の事が中心に描かれていて「あれれ?」となった。もちろん連続性はあるしむしろ現代に接続するのでそれはそれで面白かったんだけど……まさかフランス革命にすらほとんど触れないとは思わなかったので、「えーとこの時代のフランスは……?」って戸惑いながら読んだぜ。

いやこの本自体は、当時の文学作品の描写を引きながら説明するので、そこら辺に素養がある人であればまあ色々楽しいんだと思うんだけれども、残念ながら自分そこら辺の小説全く触れてないんだよなー。でも今読むとかえって「どういう問題意識で描かれていたか」というのがわかって面白かったりするのかなー読んでみるべきかなー。とか思いながらインスタントに映画の「レ・ミゼラブル」とか再生してお茶を濁すのだった。

内容的には色々あるけれども、やっぱりジェンダーの問題が大きく絡んでくるのが一番納得感があったかなあ。民主主義を扇動したフランスの女性参政権がなぜあんなに遅れたのか……みたいなのはちょくちょく疑問に思うことだけれども、そもそもカトリックが女性を家庭に縛り付けていた部分がめちゃくちゃ大きかったのね、と納得。

全体的にちょっと論旨が曖昧というか、個別のエピソードを並べて構成がわかりづらかったんだけど、それはそれとして示唆に富む本でした。