ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア

 

変な映画。

理不尽で家族を殺す選択をする様を描いているワケだけれども、あーなるほどだから鹿殺しという宗教的なモチーフになっているのか。突然歩けたり歩けなかったり、人間はそこに何らかの合理的な説明を見出したがるわけだけれども、それを超越した状況を突きつけてくるわけだよなー神は。

あと犠牲を選ぶのが父親で、父親自身は犠牲にならないという状況はなかなか面白いよなあ。自らの罪が原因で招かれた状況であるにもかかわらず、自らを殺すことは許さないというのは、なるほど確かに安易な解決を拒絶しているよなー。しかし父親もその選択を引き受けることをせず、面白グルグル回転ショットで解決しようとする流れも圧巻だなー。というかあの選択の方法を思いついたのマジすげーと思います。

見所は色々あるけれども、何かミョーに印象に残るのはパスタを食べるシーンで、あの汚い飯の食い方は本当にビックリする。「パスタをそうやって食うの当たり前じゃん」って確かにそうなんだけれどもでもあの食い方は普通じゃないよね。全体的にセクシャルな見せ方もしてあってあやしい立ち位置だけれども、あのパスタ食いは本当に参ってしまった。

あとズームとドリーのカメラワークはいかにもって感じで、あれがあるからこの絵が持つんだろうけれども、まーあんまり好きではない。