T-34 レジェンド・オブ・ウォー

アレクサンドル・ペトロフ

うーん、このタイミングで見始めてしまった……いや、現実でああいう映像がガンガン流れていると、つい戦争物に手がいってしまいますね。でもってここまでエンタメ感出すことに躊躇のない内容に、今の世の中の状況を見比べて、「うーん」と立ち止まってしまいますね。

まあしかしエンタメとしては大変よくできていて、いやー感心するしかないですねえコレ。なにを置いても戦車での戦闘シーンの迫力が凄まじく、「鉄の塊に鉄の塊がぶつかったら、致命傷じゃなくても中は大変なことになる」という生の役者の説得力がちゃんとある。ここら辺はまあ、ガルパンじゃできないことだよなあ、と思いました。またロシアの村と、ドイツの市外で、コントラストがきちんとついているのもいいですよねー。いやあ、ホントにエンタメとしてはよくできてるよなあ……エンタメとしては。

また、ライバルにドイツ人を置いて、きっちり悪役として立ててあるのもさすがですね。砲弾の見落としは脚本において一番危険なポイントだけれども、まあ死者の埋葬を用いてクリアしているのはギリギリアリって感じでしょうか。

しかしロシア人の海法の象徴ショットが湖で水浴びなのには笑ってしまった。男の裸で喜びを表現するのが、うーんロシアって感じ。ドイツだったらもうビールで乾杯の時点でカタルシスだったのかもしれないなーなんて思いましたよ。