ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

押井守監督が語る映画で学ぶ現代史

 

『アニメと戦争』でパトレイバーが取り上げられていたわけだけれども、なるほどこういう流れでああいう映画を作るに至ったわけねーという納得感がめちゃくちゃ強い。押井守監督の映画には結構な頻度でガッカリさせられることもあるんだけれども、まあそれはそれとして、この制作スタイルはだいぶ尊敬できるなーと思うのだった。

前半は特に目からウロコの部分が多くて、007のスペクターがアニメの悪の組織の元ネタになったとか、ちょっと想像もできてなかったよ。007の想像力って振れ幅があって変なの、と思っていたけれども、まさかこういうふうにアニメに影響してくるとは思わなかった……そして「スカイフォール」の後の「スペクター」がしっくり来なかったのも、そう考えるとなるほど納得だよなー。

あと角川映画がメディアミックスの走りになったっていうのも衝撃的。メディアミックスなんて当たり前にあったもんだから、それが発見されたタイミングがあるとか全然想像もしていなかったよ。あまりに衝撃だったので今「メディアミックス全史」読んでるもん。

後半は現役の監督としてのスタンスに引きつけられて創作観が語られているわけだけれども、連続ドラマの発見はなるほどなーと思ったなー。予算から逆算して最高の質のものを作る方法を考えるとか、失敗を恐れず数を作るとか、いやーめちゃくちゃ尊敬できる監督だったんだな押井守……