ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

カルロス、そしてもうひとりのカルロス

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「ザ・ファントム」ってタイトルじゃダメだったか。そうか。

テキサス州のメキシコ国境の殺人事件の話で、いかに捜査がずさんで正義が軽んじられているかみたいな内容。終わってみれば、あーうん、いかにもありそうな死刑冤罪の話だなあという感じの納得感がめちゃくちゃある。

ただまあ、当たり前にやれば「ふーん」って感じの内容にも思えるのだけれども、きちんと最後まで見せるのは構成がしっかりしているからかなあ。序盤の「冤罪判決を下す側」視点の編集から始まって、途中で地域ぐるみの陰謀があったみたいなアングルで話を引っ張り、冤罪死刑囚の内面描写で感情を寄せてから、意外な突破口を経て犯人の姿と地域の実像に迫る……というかんじで、あー構成がロジカルーって感じがしますね。

しかしまあ警察の情報提供者っていうことをスラッと言って、しかしそこをそれ以上深掘りしないのは、「こういうの普通に良くあるよね」っていうこと以上のものではないのだろうなあ。普通、もっとこの事件の異常性みたいなところを糾弾する編集になると思うんだけど、そうせずにむしろ被害者の心情に寄り添っているのは、あーそれがもう当たり前のものと受け入れられてるんだろうなーって重い気持ちになる。

っていうか、あー、ブッシュ大統領の一言がきっかけで事件を解決したけど、そこら辺もテキサスの土地と絡んでんだろうなー。なるほどなー。