このボンドは余裕がなくなったなーと思っていたら、むしろその余裕のなさを生かすような脚本になっていてなかなかがんばっているなあと思った。まあアクションは仕方ないところはあるけど、脚本ではマンネリを避けるために色々やっているんだなーとみょーに感心させられる。まあ、こういう目的意識を孕んだボンドが面白いかって言うと微妙なところはあるけれども、でもダニエル・クレイグのキャラ付けみたいなところには繋がっていくのか知らねーとは思う。またヒロインふたりの取り合いみたいになるのも工夫しているなーというところだけれども、相変わらずボンドは見つめ合ってラヴ直行みたいな描き方になっているから、あまりそこら辺が上手く生かせているわけではないよなー。いきなり結婚式で「恋人を失った」みたいな意味深なセリフもあるので、全体的にそっちの運命の人に寄せたかったのかもしれないけれども、このくらいの展開じゃちょっと説得力ないよなーとは思う。
あとアメリカフロリダからドラッグ絡みの話で始まってニューエイジ教団とドラッグを繋げるのはなるほど時事ネタ……というかんじ。年代ごとに題材をとったものの背景がようやくみえるようになってきて楽しくはある。
自分人間の顔は全然おぼえられないタイプなんだけれども、ベニチオ・デル・トロが若くなっていてもわかったので、うーん濃い顔! と思いました。