うーんがんばっていい話作りましたなーという感じ。ここまでわかりやすくいい話作るとまあ鼻白んで見てらんないもんだと思うけど、まあだいぶ健闘してたんじゃないのかなー。あそこで全裸になって服が返ってきてイジメが加速しない世界観を許容できるなら、まあ、悪くはないのではないでしょーか。
そこらへんのギリギリの世界観を宮沢りえのハグが支えていてまあこれはすごいことだなあと思います。ここら辺はすったもんだがあった宮沢りえだからこそ出せる説得力ではあるよなー。劇的なシーンで必ず相手にプレッシャーをかける言葉で会話を切り出す辺り、うーん個人的には全く好きになれんなー相手を恐怖させてコントロールする素振りだなーとは思いつつ……っていうかあの態度をオダギリジョーに示さないのは脚本としてちょっと好きになれんなーとは思う。力の強い人間、例えば母親なんかに対してはあの振る舞いができないわけでしょ? しかしだからこそそれが反転したときの包容力に「あーまいった」となってしまうわけではあり……うーん、さらにタチが悪くはあるな。
あと大変残念だったのは銭湯が全然意味のないことで、舞台ではあるんだけれども舞台以上の機能を果たしていないのはちょっとだいぶ見ていて辛かったなー。もう5倍くらい掃除のシーンがあっても良かった。彼女が湯を沸かすことが何の象徴であるのか、もう少しちゃんと表現すべき内容ではないのかなー。