ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

女は何を欲望するか?

 

女は何を欲望するか? (角川oneテーマ21)

女は何を欲望するか? (角川oneテーマ21)

  • 作者:内田 樹
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2014/03/20
  • メディア: Kindle版
 

エイリアンを4まで見終えたのでようやく完読できたのだった。

前半はわかりやすくフェミニズムの戦略が書いてあって、なるほどなーと思いつつあーうんうんわかるわかるって感じ。言語が通用しないという前提でコミュニケーションを断絶することがフェミニズムにとっての正しさなら、それはもう共に社会を築いていくことができないよねーと思う。

しかし言語の男女格差と言うけれども、そんなこといったら言語の中では男女だけでなく、多かれ少なかれ人種や職業によって格差はあるわけで、フェミニズムだけが持つ問題では絶対にないよね。我々が社会生活を送る上で不平等は前提として存在し、しかし我々はその社会を抜きにして活動できないわけで。現在の社会をブッ壊してゼロから作ったところで恐らく問題は変わらず、だから我々は社会という不完全なツールを用いて漸近的にしか改善していけない……って話ではないのかな?

あと、それが昨今のインターネットに見られるフェミニズム的な運動とどんな関連を持っているの? という疑問はやっぱりある。特に日本では、ここまでラディカルに言語を振り回して暴れるフェミニストを見た記憶がなく、知り合いに教えられてこの本を知って「ふへーこんなロジックで運動している人がいるんだー」とビックリした次第。少なくとも自分の観測範囲ではそんな人はおらんよなー。そもそも人間として対話する能力がないよね、という人が暴れているのは見かけることがあるけど。