ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

星の王子ニューヨークへ行く

 

よくもまあこのタイトルに「星の王子」なんてワードをブチ込んだもんだ。それだけで映画の感触が全然違うし、日本じゃそれでなんとなくイメージついちゃってるもんなあ。いやあ、すごい邦題。

ストーリーは単純ながらも力強く、もり立てる演出もキレキレですね。身分を隠して異文化交流というメインのアイディアが、冒頭からの超過剰なアフリカ演出でバッチリ輝いている感じ。おつきの親友やバイト先の父親やライバル役、さらには恋人の妹なんて、全体的にそれぞれの役割が明確に振り分けられて機能してキャラも立っている。コメディとしてはもう完璧な配役。あの床屋の謎空間の過剰さもだいぶ好ましいです。

そして何より主人公の性格付けがとても良い。いきなり風呂場でちんこ弄りされて世間知らずのボンボンかと思いきや、ニューヨークにたどり着くや機知にも富んだイケメンに大変身、ハンバーガーチェーンのバイトに励むその姿を見せられちゃあ好感抱いちゃいますよね。あの性格だからこそ、ラストでスーパーオマケ付きのハッピーエンドも許せちゃう感じ。

今までずっとジョン・ランディスの良さが正直ピンときてなかったけど、コレならバッチリわかりますね。冒頭の謎ダンスシーンからもう文句なしに引き込まれちゃった感じ。このくらい前のめりに観れると、外した演出も「おおっ」って好感持てるもんなんだなあ。