ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ

 

ヴィム・ヴェンダースのドキュメンタリー! 時々見るて、いつも「あんまりピンとこないなあ……」という印象だったんだけれども、なるほどこの題材は叙情たっぷりの映像と編集がバッチリ効果を生むよなあ。

個々のエピソードや音楽への思い入れもすごく良いのだけれども、白眉はやはりカーネギーホール、というかニューヨークの一幕で、ここでニューヨークの街並みとキューバの街並みが対比されるのがすごくいいんだなあ。リムジンに乗ってはしゃぎながらもどこか乗り切れない感じの老人達が、キューバの街並みを流すクラシックカーとのこれ以上ない対比になっちゃってるもんなー。

そして面白いのがキューバの街並みで、歴史的経緯を見るとアメリカからガンガン資本が流れ込んでリゾート地になったのって、この音楽家たちが幼少時代を過ごした年代だったりするわけでしょ? その時代の色香が強い建造物が美しい映像でガンガン提示されて、「うおーこれが時の流れ……」という感じ。バレエの練習場として使われる大ホールでピアノを弾く様子とか、あまりにも幻想的で、いやーうっとりしてしまいますよね……ホントに異次元。

その後キューバ革命で社会体制は大きく変わったのだろうけれども、それと音楽との関係やら一般人の認知やらがよくわからないところはあるので、そこら辺を知っていればもっと楽しめたのだろうか、とは思う。キューバとアメリカの関係はもうちょっと理解できるようにならないとなあ……