なんか映画の解説ブログとか基本あんまり見ないんだけれども、この映画に限ってはそういうのちらっと見て「おおおお……」となってしまった。一回目だとそもそもこの映画で具体的になにが起こっているのか、それぞれのシーンをどう解釈したら良いのかを追いかけるのが精一杯……というか、それ以前にどういう興味を拾っていけばいいのかに注目しちゃって、だめだ。もっとちゃんと映画を見る目を養わなければなあ、と思う。
いやまあちゃんと考えればそこに普通に行き着けるはずなんだよな。父親が娘に日焼け止めを塗るシーンとか、普通入れないじゃん。全体的にこれ以上ないくらいにセックスの暗喩に満ちあふれた話じゃん。なんかこういうパッケージングで、普通に「親娘のいい話」として解釈しようという先入観が強すぎた。この前に『トラップ』を見てしまったのも悪かったのかもしれない。いやそういうのは言い訳だな。もっと真剣に作品に向きあわないと……いや、でもなー、ビデオなんだから、もう少しそういう撮影者の視点のニュアンスを強めに入れてくれたら良かったのかもしれないなあ。それとも女性だと、この映像からその意図をガンガン感じたりするんだろうか。
ってことで、これだけもう一度見返したいと思った作品もないなぁ。もうそういうテーマが底に埋められているとしか思えないし、それで1本作品をつくってしまうのは本当に凄いことだと思う。超冴えてる。