ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

1秒でつかむ――「見たことないおもしろさ」で最後まで飽きさせない32の技術

 

ひえっ! オモシロッ!

なんかこういうのってハウツーっぽくてあんまり見る気が起こらないというか、最初なめてかかってたんだけれども、著者がめちゃくちゃドキュメンタリーについてちゃんと考えながらテレビ番組を創ってる人で、すげー良い本だった。日本のドキュメンタリーを見てて、「もっとストーリーを語ることにちゃんと取り組めよ!」と思うことばっかりだったので、この作品の「ストーリー」に対するスタンスにはマジで共感しかない。いや、すごい。

告白するとテレビ番組を生で見ること何て全然ないし、地上波のバラエティもほとんど見てないし、ドキュメンタリーはサブスクサービスでばっかり見ている。『家、ついて行ってイイですか?』も、名前は聞いたことがあるくらいで、どんな内容かはこの本で初めて知った。

けどまあ、これを見ると「あ、地上波でこういうチャレンジをしている人がいるんだな」って言うのを知ってめちゃくちゃ見たくなるよなあ。基本的には「予算が限られている」からこそ「論理的にコンセプトを切り詰めなければならない」というタイプの作り方で、物作りの姿勢として本当に好き。描き方自体は結構あけすけで、まあ好きな文章ではないんだけれども、その露骨さこそがテレビ・ハウツー本で必要とされるものというのはめちゃくちゃよくわかるし、うーん、誠実な本だなあと思いましたわ。