ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ストーリー

 

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いやー、いろいろなかなか面白いものだなー。

正直序盤はジャンル分けとか言われても「うーんそんなん意味あるの?」みたいな風に思ってしまう。あとから分析的にジャンルとしての特性を洗い出すのはとても楽しい作業だろうけれども、作っているときにストーリーをその枠組みから見るのってあんまりピンとこないなーとか。

あと3幕構成ってそれどれだけ妥当なの? という気持ちもあったりね。まあそこは映画というおよそ2時間尺のエンターテイメントから体感的に導かれた人間の生理に関わる者なのだろうなーと納得するしかないのだろうな。

とかまあ、こういう創作術にあるように、色々疑問が浮かぶ点もあるんだけれども、実際の映画の分析を事細かにやられると、もう参りましたって感じ。『クレイマー・クレイマー』のフレンチトーストのシーンとか、『カサブランカ』とか『チャイナタウン』とか、なぜあのシーンがあれだけすばらしいシーンと感じられるかを分析されただけで、もうこの本は薦めるしかないって感じ。

また「物語の基本と原則」というタイトルなんで、基本的には抽象的で戦略的な視点を与える本、ではあるのだろうけれども、実践的なハウツーみたいなところがすごく良くて、「シーンごとに変わっている点/変わらない点をチェックしろ」みたいなのは言われてみるとめちゃくちゃハッとさせられるよなー。台詞のやり取りを「ビート」みたいに表現して、そこを脚本の単位にしている辺りとか、めちゃくちゃためになる内容だなあと思いました。